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 米グーグルは2010年8月4日(現地時間)、リアルタイムのコラボレーションサービス「Wave」の開発プロジェクトを中止すると発表した。年内いっぱいはWaveの公開を続けるが、単独製品としての開発は打ち切る。今後はWaveの技術を、他の製品開発などへ応用していくという。

 Waveは、グーグルが2009年5月の開発者向け会議「Google I/O」で発表した。電子メールやインスタントメッセージ、SNS、文書共有など様々な機能を融合したサービスとして、当初から注目を集めた。ユーザーが画面に入力した文字が、1文字ずつ相手側の画面にも表示されるなど、高いリアルタイム性も特徴だった。この5月には、企業向けサービス「Google Apps」にも追加されたばかりだった。

 しかし、これらの要素技術を組み合わせたコラボーションの新スタイルを、グーグル自身は最後まで提示しきれなかったようだ。同社フェローのウルス・ヘルツル上級副社長は公式ブログの中で、様々な野心的技術、熱心なファンがいたにもかかわらず、「Waveは我々が期待したほどには利用者へ受け入れられなかった」と説明した。「Waveは我々に多くのことを教えてくれた。我々はコンピュータサイエンスの可能性を押し広げようと試みたWaveの開発チームを誇りに思っている」(同)。

 同社はWave単独の開発プロジェクトを中止したが、「Waveの中核を成すコードはすでにオープンソースとして公開しており、利用者や開発者は引き続きそれらを改良し続けることができる。当社自身も、利用者が作成済みのコンテンツを容易にWaveから解放できるよう、ツールの開発に取り組んでいく」(ヘルツル上級副社長)。