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 総務省のグローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース「過去の競争政策のレビュー部会」と「電気通信市場の環境変化への対応検討部会」は2010年8月31日、2部会合同で第13回会合を開催した。今回は「光の道」戦略大綱案と「ワイヤレスブロードバンド実現のための周波数検討ワーキンググループ(WG)」がまとめた中間取りまとめが発表された(後者に関しては関連記事を参照)。

 大綱案では「光の道」構想実現のためのインフラ整備やNTTの組織形態のあり方など、今後の議論の方向性が示された。まず、「光の道」の整備対象について「100Mbps以上の超高速ブロードバンド」で「想定する技術はFTTH」と明記し、ケーブルテレビのHFC(Hybrid fiber-coaxial)や無線ブロードバンド通信システムについては、「一定の代替的役割を期待する」とした。さらに「光の道」推進の柱として、(1)「ICT利活用基盤」の整備加速化インセンティブの付与、(2)NTTのあり方を含めた競争ルールの見直し、(3)規制改革などによるICT利活用の促進――の3点をあげた。

 (1)の「ICT利活用基盤」の整備加速化インセンティブの付与に関して、基盤整備は競争環境の中で民間主導により実施することを原則とした。ただし、採算ベースでの整備が困難と想定される地域については、インセンティブとして公的な支援措置を講じるとし、具体的には地方自治体が公設民営方式などにより整備する場合への財政上の支援措置などを示した。

 (2)のNTTのあり方を含めた競争ルールの見直しについては、メタルアクセスから光アクセスへのマイグレーションを加速化するために、加入電話に加えて光IP電話についてもユニバーサルサービスの対象とする方針を示した。さらに、光の道が実現する時代には、ブロードバンドアクセスもユニバーサルサービスの対象として加えるよう求めた。また、総合的な市場支配力に着目したドミナント規制導入の検討を盛り込む一方で、NTTの組織形態については大きく踏み込まず、「公正競争の確保や経営自由度の向上など多角的な視点からの総合的な検証を行った上でのあるべき姿を検討する」という表現に留めた。

 (3)の規制改革などによるICT利活用の促進に関しては、ICTの利活用を妨げる各種制度・規制の抜本的な見直しを図る「情報通信利活用促進一括化法(仮称)」を検討するとした。

 タスクフォースでは今後、11月末ごろをめどに最終報告書を提出し、12月ごろの情報通信審議会への答申を目指す。年明けにも次期通常国会に関連法案が提出される見込みである。