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 エンバカデロ・テクノロジーズは2010年9月2日、開発ツールの新製品「RAD Studio XE」「Delphi XE」「C++Buider XE」「Delphi Prism XE」「RadPHP XE」の出荷を本日から始めたと発表した。同社は2010年3月から順次、「XE(Cross Platform Edition)」というキーワードを製品名に付加している。開発ツール製品はここ数年「Delphi 2010」のようなネーミングだったが、今回は「Delphi XE」のようにする。今後は「Delphi XE 2」のように番号を付けていくという。

 Delphi XEはDelphi 2010の、C++Builder XEはC++Builder 2010の後継バージョン。Delphi(Turbo Pascal)言語またはC++で32ビットのWindowsソフトウエアを開発できる。改良点は(1)Windows Azureのストレージサービス(ブロブ、テーブル、キュー)を利用できる、Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)環境にサーバーアプリケーションをワンクリックでデプロイ(配置)できるなど、クラウド時代に対応した、(2)DataSnap多層フレームワークを拡張し、データ圧縮や暗号化、C++Builderでの開発が可能になった(従来はDelphiのみ)、(3)米SmartBear Softwareのプロファイラ「AQtime Standard Edition」を搭載した、(4)米Raize Softwareのロギングツール「CodeSite Express」を搭載した、(5)豪VSoft Technologiesのビルドツール「FinalBuilder Embarcadero Edition」を搭載した、(6)バージョン管理ツール「Apache Subversion」を統合した、(7)米/n softwareのインターネット通信コンポーネント「IP*Works」を搭載した、など。発表資料では触れられていないが、統合開発環境(Integrated Development Environment、IDE)の起動時間短縮、レスポンス改善も今バージョンの特徴だという。

 DelphiとC++Builderに、旧バージョンを付属させたのは目新しい。Delphi XEを購入すると、Delphi 7、2007、2009、2010を利用できる。C++Builder XEを購入するとC++Builder 6、2007、2009、2010を利用できる。複数のバージョンを同時にインストールして利用できるという。

 Delphi Prism XEは2010年6月に出荷したDelphi Prism 2011の後継バージョン。Delphi言語で.NET Framework上で動くソフトウエアを開発できる。改良点は(1)Visual StudioベースのIDEでSubversionを利用できるようにした、(2)WindowsおよびMac OS Xで利用できるIDE「MonoDevelop 2.4」を搭載した、など。

 RadPHP XEはDelphi for PHP 2.0の後継バージョン(製品名を変更した)。PHP言語でWebアプリケーションを開発できる。改良点は(1)IDEを改良してDelphiとC++Builderの操作性に近付けた、(2)Facebookコンポーネント、Google Mapコンポーネントを搭載した、(3)DelphiまたはC++Builderで作成したDataSnapサーバーを利用できるようにした、など。

 RAD Studio XEは、Delphi XE、C++Builder XE、Delphi Prism XE、RadPHP XEをセットにしたもの。

 価格(新規購入の税込価格)は、Delphi XEのProfessionalが9万8700円から、Enterpriseが24万7800円から、Architectが41万6000円から。C++Builder XEはDelphi XEと同じ三つのエディションがあり、価格はDelphi XEのそれぞれと同じ。Delphi Prism XEはProfessionalが6万3000円、Enterpriseが16万8000円。RadPHP XEは3万3600円。RAD Studio XEはProfessionalが17万2200円から、Enterpriseが33万1800円から、Architectが52万800円から。

 1~2割安く購入できるキャンペーンが実施される。Delphi/C++Builder/RAD Studio 2006以降の登録ユーザーを対象に「Delphi/C++Builder/RADStudio XEシリーズ早期バージョンアップ申込キャンペーン」を実施する。2010年9月30日まで。Delphi、C++Builderのバージョン1から2005までのユーザーを対象とした「XE Professional特別アップグレードキャンペーン」は、2010年12月25日まで。

 今回の製品には、「Commodore」と呼ばれてきた64ビットコンパイラは含まれない。現在も開発中で、2011年前半に「コンパイラプレビュー」を提供する予定だという。「データ型の大きさ、ポインタの大きさが変わるので、コンパイラプレビューで検証を始めてほしい」(藤井等日本法人代表)。Mac OS X、Linuxをサポートする「クロスプラットフォームコンパイラ」も提供する計画がある。コンパイラのほか、クロスプラットフォームのVCL(Visual Component Library)コンポーネントのサブセット、クロスプラットフォームのDataSnapなどを、「段階的にリリースしていく」(同)という。