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 米Amazon.comは現地時間2010年11月9日、同社の電子書籍配信サービス「Kindle Store」で扱っているコンテンツのうち、新聞や雑誌などの定期刊行物について、新聞社や出版社に支払うロイヤルティを70%に引き上げると発表した。12月1日から実施する予定で、Amazonが規定する条件を満たすすべての定期刊行物に適用する。

 新たなロイヤルティを適用するには、(1)同社の電子書籍リーダー端末「Kindle」のほか、iPhoneやAndroid端末などのKindleアプリケーション(アプリ)のすべてでコンテンツを閲覧できるようにする、(2)新聞社や出版社の著作権が及ぶすべての国、地域で提供する、といった条件を満たさなければならない。Amazonは従来の料率について明らかにしていないが、米メディア(New York Times)は「出版社によって異なるものの、おおむね30%だった」と報じている。

 新ロイヤルティでは、販売価格からコンテンツの配信コストを差し引いた残りの70%を出版社に支払う。配信コストは、ユーザーがKindle端末に、3G(第3世代)携帯電話通信網を経由してコンテンツを受信した場合にかかる通信料で、ロイヤルティと同じ割合の70%を出版社が支払うことになる。具体的には、米国と英国のユーザーが米国版のKindle Storeで購入したものについてはファイルサイズ1Mバイトに付き0.15ドル、英国のユーザーが英国版Kindle Storeで購入したものは同0.10ポンド、それ以外のユーザーによる購入コンテンツは同0.99米ドルとなる。

 例えば記事数が100、写真点数が15~20といった新聞の平均的なファイルサイズは0.5~1Mバイト、記事数が30、写真点数が20~25の雑誌の場合は1~1.5MバイトになるとAmazonは説明している。定期刊行物の1カ月の合計ファイルサイズが9Mバイトで、販売価格が月額9.99ドルの場合、配信コストは1.35ドル、ロイヤルティは6.05ドルになる。

 なおAmazonはこれに先だって、これまでKindle端末でしか利用できなかった新聞や雑誌の電子版をKindle向けアプリにも配信すると発表している。まずは米Appleのモバイル端末向けアプリで、その後Androidなどのプラットフォームで対応する予定(関連記事:Amazonの「Kindle」、書籍コンテンツの貸し出し機能を追加へ)。今回のロイヤルティ変更に合わせてまもなく開始する予定だ。

 このほかAmazonは、出版社が定期刊行物の電子版をKindle Storeに登録するためのオンラインツール「Kindle Publishing for Periodicals」(現時点ではベータ版)を提供することも明らかにしている。

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