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写真●富士ゼロックスが2010年11月24~25日に社内で開催した「品質・安全フォーラム」の様子
写真●富士ゼロックスが2010年11月24~25日に社内で開催した「品質・安全フォーラム」の様子
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 富士ゼロックスは2010年11月24~25日の2日間、グループの社員向けに「品質・安全フォーラム」を開催した。2002年9月に発生した同社製小型プリンターの発火事故の教訓を風化させないために事故品を展示。全社員で現物を見ながら情報を共有することで体感性を高め、形骸化を防ぐのが目的だ(関連記事)。

 今年で3回目の展示となった今回のイベントでは、新たにアジア諸国での事故例を2つ紹介。新興国の地方都市で電圧供給が異常になった際の発火例や、整理・整頓が行き届いていない現場での保守部品の取り違えによる発火例などを展示した。

 ほかにも大人の目線と子供の目線の違いをビデオカメラで映して比較し、小さな子供から見るとデジタル複合機が大人とは全く違うように見えて、指を伸ばすと挟まれる恐れがあることなどを紹介した。デジタル複合機が設置される場所が多方面に広がり、子供や老人などこれまでは想定してこなかった相手が機器に触れる可能性があることを、社員に認識しておいてもらうためだ。

 さらに事故に関連した安全情報とは別に、様々な品質情報についても部門の垣根を超えて共有できるよう、イベント会場に動画を使った対話型の説明ブースを数多く設けた。社員は誰でも気軽にブースに立ち寄って、他部門の説明員から過去1年間の改善活動の話を聞ける。生産や開発以外の改善事例も多数集められ、デジタル複合機の保守にかかわるサービス品質の改善事例の発表などにも多くの社員が耳を傾けていた。

ダントツCSの実現には全部門の情報共有は必須

 富士ゼロックスは2010年度の重点課題として「ダントツCS(顧客満足度)ナンバーワン」を掲げている。すべての面で他社を抑え、CS調査で第1位になるには「製品やサービスにかかわるすべての品質で業界トップになれなければ駄目だ」(高橋義明執行役員品質本部長)。

 2010年12月には同社独自のCS調査を実施して、2010年の結果を確認する予定である。「ナンバーワンになるには部門を超えた品質情報のシェアが欠かせない。販社社員も開発現場の話を知っていなければソリューション営業はできないし、開発担当者は顧客企業の現場で何が起きているのかを理解していなければ、お客様が求める品質を提供できない」(高橋執行役員)。

 品質・安全フォーラムは、そのための社員同士の情報交換や顔合わせの場である。会場では社員同士で名刺交換する姿も多く見受けられた。

 このイベントは2009年の前回まで、神奈川県の海老名事業所で開催していた。しかし多くのグループ社員はアクセスしにくかったため、海老名事業所にいる開発担当者以外の社員はあまり参加できないのが実情だった。そこで2010年の今回から開催場所を横浜みなとみらい事業所に移し、開発以外の社員にもっと参加してもらうことを狙った。実際、2日間に参加した社員数は860人に達し、営業系の参加者が全体の約4分の1を占めた。これまではわずか数%だったことを考えると、営業担当者の参加は大幅に増加した。