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写真●Cloud Days Tokyo 2011で講演するファーストリテイリングCIOの樋田真グループ執行役員(写真撮影:皆木 優子)
写真●Cloud Days Tokyo 2011で講演するファーストリテイリングCIOの樋田真グループ執行役員(写真撮影:皆木 優子)
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 「急成長を達成するには相応のシステム基盤が必要。クラウドコンピューティングは有力な選択肢だ」――。日経BP社主催のクラウドコンピューティング専門展「日経BP Cloud Days Tokyo 2011 Conference & EXPO」の基調講演で、ファーストリテイリングのCIO(最高情報責任者)に当たる樋田真グループ執行役員業務システム・物流統括責任者は、「FRのグローバル展開を支えるG1システムとクラウド戦略」と題して講演。クラウドコンピューティングを取り込んだ同社のIT(情報技術)戦略を語った。

 ファーストリテイリングは2020年に売上高5兆円、利益1兆円という高い成長目標を掲げている。現在は売上高の約75%を国内ユニクロ事業で稼いでいるが、今後、規模拡大に合わせてIT利用領域も急速に拡大することが想定される。各ブランドや各現地法人が自前でITを構築・運用するやり方では「標準化・変更が難しく、重いシステムになってしまう」(樋田グループ執行役員)。そこで、2010年3月から樋田グループ執行役員をトップとし、日米仏中の4極にそれぞれCIOを置いて統括する組織体制に改めた。

 具体的なシステム構築の進め方はどうなるのか。ファーストリテイリングは、グローバルで1つという意味を込めた「G1」という名称のIT戦略プロジェクトを推進中である。「コミュニケーション」「ビジネス基盤」「セルフサービス基盤(社内の経費精算など間接業務支援)」「インフラ」の4つに分類し、それぞれでクラウドコンピューティングやERP(統合基幹業務)パッケージの適用を検討した過程を詳しく説明した。

 電子メールやグループウエアなど日常的な業務のやり取りに使う「コミュニケーション」については、有力ベンダー3社を比較した結果、米マイクロソフトのクラウドサービス「BPOS」を採用したという。さらに、ソフトバンクモバイルと協業し、2010年3月から東京・六本木の本社オフィスで全社員にiPhoneを配布。電子メール・グループウエアなどの社内アプリケーション利用や内線・外線電話をすべて1台のiPhoneでできる仕組みを整えた。

 樋田グループ執行役員は「iPhoneのような民生用の機器は、利用する社員にとって利便性が高く、トータルコスト削減にもつなげやすい。それ以外の分野でも、クラウドを企業情報システムでうまく活用するには、外部のパートナー企業の協力が重要だ」と話した。

 なお2011年3月2日午前、東京ミッドタウンでクラウドコンピューティングの専門展「日経BP Cloud Days Tokyo 2011 Conference & EXPO(略称:Cloud Days Tokyo 2011)」が開幕した(関連記事)。3日まで専門セミナーと展示会が開かれる。