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写真●NEC 執行役員 毛利隆重氏(撮影:中根 祥文)
写真●NEC 執行役員 毛利隆重氏(撮影:中根 祥文)
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 「クラウドには膨大な知恵が集結し、巨大知恵袋のようなものになる。そこから新たな価値を生み出すサービスを顧客と一緒に作っていく」。NEC 執行役員 毛利隆重氏(写真)は、Cloud Days Toyko 2011において「インテリジェンスで紡ぐ未来~クラウドでつなぐ~」と題して講演し、このように語った。

 毛利氏が講演で強調したことは2点ある。1点目は、自社でクラウドに取り組んだ経験と蓄積を生かして顧客に最適なサービスを提供すること。2点目は、冒頭のコメントにあるように、クラウドを生かして顧客と一緒に新たな価値を生み出すサービスを提供していくことである。

 NECは2008年から経営システム改革を行い、海外を含むグループ企業内のシステムを刷新。業務プロセスも見直すことで「間接部門費用を20%以上削減したほか、TCOも20%削減している」(毛利氏)。成功の鍵は徹底した標準化にあったと、毛利氏は強調する。「業務プロセスは110種類あったものを標準化で22種類に集約。これにより、パッケージソフトのアドオン開発を抑制できただけでなく、IFRS対応の基礎も整った」(毛利氏)という。

 標準化は業務プロセスだけでなくシステム基盤にも及ぶ。標準化したIT機器で構成したデータセンターは高品質で低コストだと主張。このデータセンターにシステムを構築し、企業内クラウドと位置づけている。システムは本社が提供する形になり、海外を含むグループ会社は「持たざるITを徹底している。海外の会社も個別にシステムを保持せず、本社のシステムを利用する。新たに海外展開などを図るときは有効な手段になる」(毛利氏)。

 こうした取り組みを通して構築したシステムの一部を「クラウド指向経理サービス」として顧客に提供するほか、実践で得たノウハウをクラウド構築のコンサルティングサービスとして体系化したという。

 講演の後半では、これからのクラウドについて語る。NECは自らを顧客にとっての「イノベーションパートナー」と位置づけ、「顧客と一緒に、クラウドを生かして新たなサービスを作っていく」(毛利氏)と話す。

 描いている世界はこうだ。クラウドは一つの企業が所有するようなものではなく、社会インフラとして存在する。そこには膨大な知恵が情報として蓄えられ、情報と情報が結びつきやすくなる。そうなると、「新たな価値が生まれる。情報をインテリジェンスにしていく」(毛利氏)。クラウドから情報を引き出して使えるようにする。そこにITベンダーが果たすべき役割があり、顧客と一緒に新たなサービスを創造していく。それがNECのいう「イノベーションパートナー」だ。