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 ソニーは2011年3月28日、同社のデジタルシネマ上映システムがハリウッドメジャー6社で構成する業界標準化団体「デジタルシネマ・イニシアティブ(DCI)」の要求仕様に基づくコンプライアンステストを完了し、プロジェクターと上映サーバーを組み合わせたシステムとして正式にDCI仕様に準拠したと発表した。上映システムとして業界に先駆けてDCI仕様として認定されたという。

 ソニーのデジタルシネマ上映システムは、4K映像を投影できるプロジェクターと、映画コンテンツを格納しプロジェクターに転送する上映サーバー(メディアブロック)から構成される。ソニーは、これらの統合システムである「インテグレーテッド・プロジェクションシステム」として正式に認定を受けた。

 DCI仕様はデジタルシネマの映像や上映機器に関する標準仕様を規定している。この仕様では、上映システムによる映画コンテンツのセキュリティー保護が特に重視されているという。

 DCI仕様では、デジタル映画コンテンツの暗号化も含めて「デジタルシネマ・パッケージ(DCP)」というフォーマットを規定する。DCPコンテンツは衛星/ネットワーク経由で、あるいはHDD(ハードディスク装置)に格納して各劇場へ配給される。暗号鍵も別に劇場へ送られ上映サーバーでコンテンツを復号し、プロジェクターで上映する。上映されるコンテンツには劇場内盗撮防止のため「電子透かし」が埋め込まれる。この他、海賊版製造を回避する様々な工夫が施されている。

 ソニーが受けたDCI仕様のコンプライアンステストは、DCIの認定テスト機関である慶応義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究センターで行われた。映像機器がDCI仕様の通りに動作することを確認する「動作確認テスト」と、DCI仕様の意図したセキュリティー設計になっていることを精査する「デザイン評価」の二つから構成される。

 ソニーのデジタルシネマ上映システムは、北米最大手のRegalシネマズやAMCエンターテインメント、北米/南米/欧州に展開するナショナル・アミューズメンツ、欧州のVUEエンターテインメント、日本のTOHOシネマズおよびティ・ジョイなど大手劇場チェーンや、多数の映画館チェーンとデジタル化を推進する契約を締結している。ソニーのプロジェクターの累計出荷台数は2010年12月末で6500台で、2011年3月末には7900台に達する見込みという。

 ソニーは「デジタルシネマ」をプロフェッショナルソリューション事業の主柱の一つと位置付けており、今回のDCI準拠も含め2013年には全世界でデジタルシネマを累計3万システム投入し、業界シェアトップの40%獲得を目指す。

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