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 米ニューヨーク(NY)州は米国時間2011年3月29日、米AT&Tによる米T-Mobile USA買収計画について調査に乗り出すことを明らかにした。同計画がニューヨーク州の消費者および企業市場に及ぼす反競争的影響について分析するとしている。

 AT&TのT-Mobile USA買収が成立した場合、AT&Tは1億3000万人のユーザーを抱える米国最大の無線キャリアとなり、米国無線市場は現在首位の米Verizon Wirelessと新AT&Tの2社による寡占状態に進む可能性がある。Verizonのユーザーを合計すると、米国無線人口の80%近くを両社が占めることになる。

 AT&Tは3月20日、同社がT-Mobile USAを約390億ドルで買収することでT-Mobile USAの親会社であるドイツDeutsche Telekomと最終合意に達したと発表した(関連記事:AT&TがT-Mobile USAを約390億ドルで買収へ、米国民95%にLTE提供を目指す)。これによりAT&Tは特にLTE(Long Term Evolution)ネットワーク導入促進に注力し、米国人口の95%にあたる2億9400万人以上をカバーするLTEサービスの展開を目指す。

 同計画に対しては、米Sprint Nextelが強く異議を唱え、買収を阻止するよう米政府に求める声明を3月28日に発表している(関連記事:SprintがAT&TのT-Mobile USA買収に異議、米政府に阻止を要求)。

 ニューヨーク州司法長官のEric Schneiderman氏は、特に無線サービスの選択肢が少ないロチェスター、オールバニー、バッファロー、シラキュースなどで同買収の影響を受ける可能性があるとみている。また州全体でもT-Mobile USAが低価格サービスを展開している地域での影響を懸念している。同氏は、「手ごろな価格で利用できる無線サービスと端末などの技術は、デジタルブロードバンドの将来への架け橋となるものだ。我々は、ニューヨーク州の全市民が生活向上に役立つこうした革新技術から確実に恩恵を受けられることを望む」と述べた。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、ミネソタ州やコネチカット州など他の州もニューヨーク州と同様に調査に乗り出すと見られている。

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