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 2011年5月30日、オープンソースのライセンスを適正に扱うために情報の収集や共有を推進する団体「オープンソースライセンス研究所」が発足した。まず任意団体として立ち上げたが、6月中には社団法人化する。日立ソリューションズやオージス総研、静岡大学、などが中心となって活動を進める。

 初代所長として静岡大学の杉本等 客員教授が就任した。「オープンソースライセンスが企業に適切に理解されていない問題や、オープンソースライセンスに違反して製品に組み込んでしまう問題を解決していく」(杉本所長)と発足の狙いを述べる。協力メンバーの1人である大堀健太郎弁護士は「日本ではまだ訴訟が起こっていないが、欧米では事例がある。今後日本でも起こる可能性がある」と指摘する。

 まずは今年7月にセミナーを開催し、勉強会も月に1回実施する。10月には会員制ポータルサイトを提供や相談窓口の開設を予定している。さらに、オープンソースライセンスを適正に利用できる企業や個人を認定する制度も年内に作る計画だ。

 初年度は、15社の会員獲得を目標としている。会費は年間1口6万円。会員になるには、資本金が1億円未満の企業であれば1口以上、1億円以上であれば2口以上、3億円以上であれば3口以上が求められる。1口は議決権1票に相当する。

 オープンソースソフトウエアは、組み込み系でも企業システムでも、利用が広まっている。細かなライブラリレベルのソフトもあり、知らないうちにシステム内部に紛れ込んでいる場合もある。ライセンス違反がどのような訴訟に発展するのか、まだ日本では分からない。いまのうちに、どんなオープンソースソフトウエアを使っているのか、どのようなリスクがあるのかを見極めておくことが重要だろう。