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 欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)はベルギーで現地時間2011年5月30日、ハードディスク装置(HDD)業界に関する2件の買収計画について徹底的な調査を開始すると発表した。一つは米Seagate Technologyによる韓国Samsung ElectronicsのHDD事業買収、もう一つは米Western Digital(WD)による日立のストレージ事業買収である。

 SeagateによるSamsungのHDD事業買収計画は4月に両社の合意が発表された。SeagateはSamsungに約13億7500万ドルを支払う。一方、WDと日立は3月に、WDが日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)を43億ドルで買収する計画を発表している(関連記事:SeagateがSamsungのHDD事業を14億ドル弱で買収、WDへの対抗力強化)。

 ECは4月20日にSeagate/Samsung買収について第1段階の調査を開始した。その翌日にWD/HGST買収の通知を受け、WD/HGSTに関する第1段階の調査を始めた。合併後の事業体はいずれも大きな市場シェアを占めることになり、特にデスクトップ向け3.5インチ分野では2社寡占状態になるおそれがあるとECは懸念している。

 ECは、第1段階の判断をさらに詳しく分析するため、第2段階に調査を進めることを決定した。EC副委員長で競争政策担当のJoaquin Almunia氏は、「HDDはデジタル経済のバックボーンだ。同業界はすでに大規模な整理統合を経験しており、これら2件の買収でさらに競合が減ることになる」と懸念を示し、今後市場競争が維持されるかどうか慎重に調査すると述べた。

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