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写真1●Office 365の開始を発表した日本マイクロソフトと販売パートナー3社の代表。NTTコミュニケーションズの田中基夫サーバマネジメントサービス部長(左から3人目)ら3社の代表者が中央に。
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 日本マイクロソフト(MS)が2011年6月29日に開始したオフィス向けクラウドサービス「Microsoft Office 365」(関連記事)は、追加機能などを提供するITベンダー3社からもサービスを購入できることが特徴だ(写真1)。

 MSからサービスを仕入れて自社ブランドで小売りするのは、国内ではNTTコミュニケーションズとリコーの販売子会社のリコージャパン、大塚商会の3社。ユーザー企業は各ベンダーが提供する付加サービスやサポート体制などを比べてサービスを選べるほか、提供元ベンダーと取引がある場合は請求書払いなど、既存の支払い手段をそのまま利用できるメリットがある。MSが直販するOffice 365はWebサイトを通じたクレジットカード決済など決済方法が限られてしまうのが現状だ。

 3社はまず、電話やメールによる顧客サポートを全メニューで提供。さらに導入支援や既存システムからの移行支援、ドメイン取得代行、出張駆けつけサポート、企業内のサービス利用者に利活用を指導する教育など、各社がそれぞれ強みを生かしたサービスを提供する。自社のクラウドサービスとの連携も強化する。

Active DirectoryをOffice 365の利用者認証に活用

写真2●NTTコムはAD連携による「シングル・サインオン」の構築に力をいれる
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 例えばNTTコミュニケーションズは当初、企業ごとに業務システム基盤を提供するプライベード・クラウドサービス「Bizホスティングエンタープライズ」とOffice 365の連携を売りに顧客企業を開拓する。一例が、ディレクトリサービス「Active Directory(AD)」を活用した認証システムの構築だ(写真2)。

 企業が業務システムの認証向けにプライベード・クラウド内に置いたADを、Office 365の利用者認証にも使うもので、業務システム側で認証を済ませておけばOffice 365の利用時にIDとパスワードを入力する手間が省ける。パスワードなどによる認証よりセキュリティも高められる。実現のために、ADに登録した利用者をインターネット経由で認証できる「AD Federation Services(ADFS)」をプライベード・クラウド内に設置し、Office 365と認証手順を連携させる仕組みを構築する。

中小向け導入支援やサポートメニューを充実

 リコージャパンは、中小企業向けの導入支援やサポートに力をいれる。例えば、利用人数分の初期設定(アクティベーション)作業を代行したり、企業内のエンドユーザーから電話で利用時の問題解決を手伝うヘルプデスクを請けたりするサポートサービスを提供。事務機器保守のための全国のサービス拠点網を活用し、トラブル時などに顧客拠点に技術者を派遣する出張保守サービスも用意した。

 リコージャパンが提供するブロードバンド回線サービス「NETBegin BBパック」などとのセット販売を強化する。企業メールを新たに導入するユーザー向けにドメイン申請を代行するなど、IT専門の人材を持たない中小企業でもOffice 365を導入できるよう、利用開始に必要な手続きをすべて定型メニュー化して代行する体制を整えた。

 大塚商会もサポートのメニューを充実させるほか、Office 365の活用シーンを広げる付加メニューを用意した。一例が「スマートフォン対応25G大容量メールコース」。メールサービス「Exchange Online」の同期機能を使い、PCのほか米アップルのスマートフォン「iPhone」などでもExchangeで管理するメールやスケジュールなどを利用できるようにする。

 3社のうち、自社クラウドと連携させるNTTコムはまず大企業層の需要を開拓。大塚商会は大手から中堅企業層までの販売から立ち上げる考え。回線とのセット販売を強化するリコージャパンはほぼ中小企業の開拓に特化する。開拓する顧客層でも3社は役割分担をすることになりそうだ。