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写真1●仏アルカテル・ルーセントが開発した400Gビット/秒対応の最新ネットワークプロセッサ「FP3」
写真1●仏アルカテル・ルーセントが開発した400Gビット/秒対応の最新ネットワークプロセッサ「FP3」
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写真2●日本アルカテル・ルーセントのマーティン・ジョーディ社長
写真2●日本アルカテル・ルーセントのマーティン・ジョーディ社長
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写真3●日本アルカテル・ルーセントの鹿志村康生 アジア・パシフィックIPコンピテンスセンター日本担当シニアマネージャー
写真3●日本アルカテル・ルーセントの鹿志村康生 アジア・パシフィックIPコンピテンスセンター日本担当シニアマネージャー
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 仏アルカテル・ルーセントの日本法人である日本アルカテル・ルーセントは2011年7月7日、東京で記者向け説明会を発表し、同社が開発した1チップで最大400Gビット/秒(400Gbps)のパケットを処理可能な最新ネットワークプロセッサ「FP3」(Flex Path 3rd Generation、写真1)の性能や機能などについて解説した。

 FP3は、同社が2008年に発表した「FP2」の後継となるネットワークプロセッサ。FP2が最大100Gbpsまでのサポートだったのに対して、FP3は一気に4倍もの処理性能を達成した。「競合他社のチップは今年後半にようやく100Gbps対応の製品が市場に出てくるだろうという段階。FP3は他より一回り以上先行して次世代となる400Gbpsを達成している」(日本アルカテル・ルーセントのマーティン・ジョーディ社長、写真2)。

 同社によれば、1チップで400Gbpsという処理能力を有するネットワークプロセッサは「世界初」(同社)だといい、「例えばYouTubeのストリーミングなら23万5000セッションを同時に扱える」(マーティン社長)と説明している。

 1チップで400Gbpsもの処理性能を達成するには、「いかにコアの集積度やメモリーのスピードを高められるかが重要」(日本アルカテル・ルーセントの鹿志村康生 アジア・パシフィックIPコンピテンスセンター日本担当シニアマネージャー、写真3)。FP3は40nmのプロセスルールで製造され(FP2は90nm)、1チップに288個のRISCコアを内蔵(FP2は112個)、1GHzのクロック周波数で動作させることで同性能を実現した。

 アルカテル・ルーセントではネットワークプロセッサの外販やOEM供給などは行っていないため、同チップは今後「7750 SR-12」など同社製ルーターの専用ラインカードに搭載されて使われることになる。同社によれば、チップの開発自体は既に終わっており現在は顧客に性能のデモなどを披露し始めているフェーズだというが、実際にルーターに搭載するラインカードとして製品の出荷を始めるのは2012年になるという。

 ラインカードは、まず100Gイーサネット(100GbE)を2ポート搭載したカードを投入する。100GbEポートは1ポート当たり200Gbpsの入出力性能を必要とするため、ボード上にFP3を1チップ搭載するだけで、2ポートをまかなえる計算になる。その他、10GbEポートを20ポート搭載したカードや40GbEポートを6ポート搭載したカードなども投入する。

 その次のステップとして同社では、FP3を2チップ使い、100GbEポートを4ポート搭載したラインカードの投入も予定していることを明らかにした。さらに、「近い将来400GbEが標準化されれば、対応したラインカードを投入する。FP3を2チップ使うことで1ポートの400GbEをサポートできる」(鹿志村シニアマネージャー)。

 説明会では、FP3が帯域幅当たりの消費電力が少ない「省エネプロセッサ」であることも強調していた。同社によれば、帯域1Gビット/秒当たりの消費電力は、FP2が5Wであるのに対してFP3は2.3W程度と約50パーセント削減できているという。「今後は高い処理性能を実現したからといってそれに伴って消費電力も増えるというのは許されない。消費電力削減が通信事業者の高速ルーター導入に当たっての必須条件となる時代になっていくだろう」(鹿志村氏)。