PR
写真●IBM zEnterprise 114の外観
写真●IBM zEnterprise 114の外観
[画像のクリックで拡大表示]

 日本IBMは2011年7月13日、価格を2771万円(税別)からと低く抑えたメインフレーム(汎用機)の新機種「IBM zEnterprise 114」(z114)を発表した(写真)。上位機よりも拡張性などを下げることで低価格化を図り、より中小規模のサーバー統合に適用できるようにした。2011年9月9日に出荷する。

 z114は、メインフレームの最新機種である。2010年9月に出荷を開始した現行の上位機種「zEnterprise 196」(z196)の技術と部材を流用しつつ、プロセッサの拡張性と動作周波数を下げた下位機種に当たる。きょう体1台あたりのコア数を96個から14個に減らし、動作周波数を5.2GHzから3.8GHzに落とした。性能と価格は、z196が最大5万MIPSで1億円から、z114が26~3100MIPSで2771万円から。

 主な用途は、企業内に分散しているLinuxやUNIXなどのオープン系サーバーを集約して統合すること。同社によれば、サーバーをメインフレームに統合することで、消費電力やソフトウエア・ライセンス費用、運用管理費などが削減できる。3900台のサーバーを11台のメインフレームに統合した同社の社内事例では、5年間で2億5000万ドルのコストを削減したという。

 稼働するOSは、メインフレームOSのz/OS(以前のOS/390)と、Linux(Red HatおよびSUSE)。2006年以降はLinuxの利用が急増しており、現在ではメインフレーム・ユーザーの約50%がLinuxを稼働させている。これまでメインフレームを使ったことがないユーザーが、Linuxサーバーの用途で新規にメインフレームを使うようになっているという。

オープン・サーバーとのハイブリッドで

 なお、同社のメインフレームは、2010年9月のz196から“ハイブリッド・システム”をうたい、オープン系サーバー機とメインフレームが混在した構成を、統合的管理できるようにしている。

 メインフレームに適した処理(データベース)と、オープン系サーバー機に適した処理(Webアプリケーションや業務アプリケーション)を分割して使い分ける。メインフレームにすべてを集約する場合と比べて、必要な性能をより安価に実現できる。一方、既存のオープン系サーバー機をそのまま使う場合と比べて、運用管理が楽になる。

 ハイブリッド構成のための製品として、オープン系のブレード・サーバー機を収容する専用の外付け拡張ユニット「IBM zEnterprise BladeCenter Extention」(zBX)を用意した(2011年11月出荷)。zBXをメインフレーム本体とネットワークで接続し、専用の管理ソフト「IBM zEnterprise Unified Resource Manager」(URM)で統合管理する仕組みである。

 zBXに搭載するブレード・サーバー機は、AIXを稼働させるためのPOWER 7搭載機と、各種のLinuxを稼働させるためのx86搭載機(2011年第4四半期からはWindowsも利用可)の2種類を用意した。

 このほか、zBXに搭載する特定用途のアプライアンスとして、SQLの最適化によってDB2のDWH処理を高速化するアクセラレータ「IBM Smart Analytics Optimizer」(2010年11月出荷)と、Webアプリケーション・サーバーからXML処理負荷をオフロードする「IBM WebSphere DataPower Integration Appliance」(2011年3月出荷)を用意している。