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写真1●HP P10000 3PAR Storage Systemの外観
写真1●HP P10000 3PAR Storage Systemの外観
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写真2●日本ヒューレット・パッカードでエンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括HPストレージ事業本部製品マーケティング部長を務める宮坂美樹氏
写真2●日本ヒューレット・パッカードでエンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括HPストレージ事業本部製品マーケティング部長を務める宮坂美樹氏
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 日本ヒューレット・パッカードは2011年9月1日、シンプロビジョニング機能を備えたハイエンドSANストレージ「HP 3PAR Storage System」の最上位機種「HP P10000 3PAR Storage System」(HP P10000 3PAR、写真1)を販売開始した。新版では、きょう体をまたがって単一のボリュームを運用できるようにしたほか、VMware vSphere 5の新機能に対応し、未使用領域を効率よく開放できるようにした。

 2モデルで構成する。上位モデル「V800」は、最大容量が1600Tバイトで、価格は2529万4500円(税込)。下位モデル「V400」は、最大容量が800Tバイトで、価格は1538万2500円(税込)。なお、HP P10000 3PARは、現行のハイエンド機種「HP 3PAR T-Class」の後継機という位置付け。HP 3PAR T-Classと比べて、最大容量を2倍、性能を1.5倍に高めた。

 主な特徴は、ボリューム容量を仮想化する“シンプロビジョニング”機能である。ボリューム容量分の物理ディスクをあらかじめ割り当てておく必要がないため、使用率が上がりディスクを削減できる。物理ディスクの集合体を共有ストレージプールとして用意しておき、ボリュームに対して実際にデータが書き込まれた分だけ、このプールからディスクの欠片(チャンク)を動的に割り当てる。

 HP 3PAR Storage Systemが従来型ストレージの課題を解決すると説くのは、日本ヒューレット・パッカードのHPストレージ事業本部で製品マーケティング部長を務める宮坂美樹氏(写真2)である。「従来は、導入時に必要以上のストレージを購入する必要があった。容量拡張時にはベンダーの助けが必要だった。これをスケールアウトと仮想化(リソースプール化)が解決する」(宮坂氏)。

 今回の最上位機種、HP P10000 3PARでは、心臓部となるASIC(特定用途向けIC)を新型とし、大きく二つの機能を強化した。(1)複数のきょう体をクラスター化し、きょう体間でデータを動的に移動する「Peer Motion」機能と、(2)VMware vSphere 5と連携し、ディスクの未使用領域を効率よく開放する「Automatic VMware Space Reclamation」機能である。

きょう体間の負荷分散が可能に

 (1)Peer Motionでは、複数のHP 3PAR Storage Systemのきょう体間で、個々のストレージきょう体の負荷やデータ容量に応じて、データを動的に移動させる。きょう体をまたがって単一のボリュームを運用できるようになる。以前は一台のきょう体の内部でディスクドライブからディスクドライブへとデータを移動できていたが、今回、きょう体からきょう体へとデータを移動できるようにした。

 (2)Automatic VMware Space Reclamationでは、VMware環境で仮想サーバーイメージなどが消去された時に、消去したことと、消去によって開放されるべきディスク領域を、VMwareからHP 3PAR Storage Systemに通知する。これを受けたストレージ側で、該当領域を開放し、再度割り当て可能な未使用領域としてリソースプールに還元する。

vSphere VAAI対応でゼロ書き込みを不要に

 これまで、VMwareの未使用領域を開放するためには、前提として、VMware側で未使用領域に対してゼロデータを書き込む処理が必要だった。HP 3PAR Storage Systemは、ゼロデータを検出して消去/開放する機能をASICで高速に処理する機能を備えるが、この機能を利用する前提として、まずは未使用領域をゼロで埋める必要があった。

 今回、VMwareがvSphere 5においてストレージ連携APIのVAAI(vStorage API for Array Integration)を拡張したことで、VMware側で未使用領域をゼロで埋める必要がなくなった。これにより、VMware側の負荷が低減されるほか、ストレージ側での処理が効率化する。なお、VMware以外にも、米Symantecのファイルシステム製品が、HP 3PAR Storage SystemのAPIを使うことで、ゼロで埋めることなく消去ブロックを通知できる。

 今回、ASICも刷新し、ストレージ上のゼロデータを検出/開放する機能も強化した。以前は128Kバイト単位だったが、新たに16Kバイト単位で検出/消去するようにした。