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 米活動団体のFree Pressは現地時間2011年9月28日、米連邦通信委員会(FCC)が策定したインターネットの中立性に関する規定の見直しを求めてボストンの第1巡回控訴裁判にFCCを提訴した。FCCの規定は無線インターネットユーザーに対する保護が不十分だと主張している。

 Free Pressポリシー担当ディレクターのMatt Wood氏によると、FCCは規定案を発表した際には、インターネットへの(有線または無線による)アクセス方法の違いにかかわらず同一の規制を適用する姿勢を見せていた。しかし最終版の規定では、有線インターネットと無線インターネットを同等に扱っていない。消費者の基本的な保護は一部カバーしているものの、有線インターネット利用に比べて、無線インターネット利用のオープン性の保証が劣っていると指摘している。

 また、FCCの規定は、通信事業者が合法的なコンテンツを差別して通信を遅らせたり遮断したりすることを禁じているが、モバイルプロバイダーが合法的なアプリケーションを遮断できる内容になっている。このため、モバイルユーザーが革新的なアプリケーションにアクセスできない可能性があると、Free Pressは懸念している。

 FCCは2010年12月21日に、インターネットの中立性に関する規定案の採用を決定し(関連記事:FCC、ネット中立性に関する新規定の採用を決定)、12月23日に「Preserving the Open Internet/Broadband Industry Practices」として公開した。Wood氏は、「無線の普及が進み、若い世代を中心にモバイルデバイスを使う人が増えているなか、これは特に問題だ」と指摘している。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、FCCの規定を巡っては、今年初めに米Verizon Communicationsと米MetroPCS Communicationsが「FCCの権限の範囲を超えている」として訴訟を申し立てたが、却下された。

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