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写真1●「Android OS 最新情報“まるっと”解説」の様子。左側からメディアシークの北本 虎吾郎氏、TOPGATEのわかめ まさひろ氏、ソニックスタジオの三宅 理氏
写真1●「Android OS 最新情報“まるっと”解説」の様子。左側からメディアシークの北本 虎吾郎氏、TOPGATEのわかめ まさひろ氏、ソニックスタジオの三宅 理氏
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写真2●タブレット型のAndroid端末とUSB機器を接続したデモンストレーション
写真2●タブレット型のAndroid端末とUSB機器を接続したデモンストレーション
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 東京ビッグサイトで開催中の展示会「ITpro EXPO 2011」の会場には、オープンスペースの講演会場「メインシアター」が設置されている。そのメインシアターで『Android2.3 Only Hacks』の著者がAndroidの最新情報を解説した。登壇したのは共同著者であるメディアシークの北本 虎吾郎氏と、TOPGATEのわかめ まさひろ氏の2人。さらに、本書のレビューを担当したソニックスタジオの三宅 理氏が司会進行を務めた(写真1)。

 冒頭、三宅氏は「本日のお題」として3つのキーワード「INTENT」「NFC&ADK」「ICS(Ice Cream Sandwich)」を挙げた。三宅氏は聴衆に向かって「このキーワードを覚えて帰れば、今日からAndroid通になれる」と説明。これら3つのキーワードが、Androidにとってどれほど重要であるかを強調した。

 1つ目のキーワードである「INTENT」について、わかめ氏は「何か1ついいアプリケーションがあったら、それをみんなで共有し合うためのAPI」だと説明する。わかめ氏が一例として挙げたのはバーコードリーダーのアプリケーション。「個人レベルでバーコードリーダーの機能を開発するのは大変。INTENTを使うと、既にあるバーコードリーダーのアプリケーションと連携させたアプリケーションを開発できる」という。三宅氏は「INTENTはiOSやWindows Phoneでは実現できない」と、アプリケーション同士が連携できるのはAndroidならではの特徴であることを説明した。

 話題は2つ目のキーワードである「NFC&ADK」に移る。NFCは「近距離無線通信」のことで、ADKは「Android Open Accessory Development Kit」の略称である。北本氏は「おサイフケータイと同じで数センチの距離で使う通信である」と説明。「携帯型ゲーム機の無線LAN機能を使う“すれちがい通信”や、ケータイの赤外線通信機能を使う“データ交換”とは違った使い方を可能にする」と指摘した。この指摘を受けてわかめ氏は、「“タッチ”や“触れ合う”機能を持った新しいアプリケーションが作り込める」と、NFCが秘める可能性の高さを指摘した。

 もう1つのADKの解説では、わかめ氏がタカラトミーの製品「グリッターパネル」を持ち出してデモンストレーションした。グリッターパネルは16×16個の赤色LEDが並んだパネルで、Android端末とはUSBケーブルで接続できる。わかめ氏は会場に持ち込んだタブレット型Android端末「Motorola Xoom」と接続し、Android端末の画面にタッチ操作で描いた図形がグリッターパネルに出力されるデモンストレーションを実演してみせた(写真2)。

 ADKはAndroid端末とUSBデバイスの連携を行うための機能のことである。わかめ氏は「専用のアプリケーションをあらかじめ用意することなくUSB機器と連携させ専用アプリのインストールを案内することを可能にする」と説明した。ADKが対応するAndroidのバージョンは『2.3.4』以降だが、今年の秋冬モデルのAndroid端末であれば確実に対応している。この点を捉えて三宅氏は、「周辺機器メーカーや組み込み系機器のメーカー、エンジニアにとって、ADKはビジネスチャンスをもたらす」と話す。

 3つ目のキーワードである「ICS(Ice Cream Sandwich)」とは、Androidの次期バージョンのコードネームである。三宅氏は、「当初はICSで講演時間の大半を使う予定だった」ことを明かした。米Googleが講演当日にICSを正式発表する予定だったからだ。ところが10月下旬に延期されたため、講演では1つだけICSの特徴を挙げるにとどめた。その特徴とは、物理キーからソフトウエアキーへの仕様変更である。三宅氏は「現状は同じAndroid端末でも機種ごとにキーの操作方法や配列、表記などが異なっていた。ICSではユーザーインタフェースがOSレベルで統一され、すべてのAndroid端末が共通インタフェースを備える」と説明。「操作説明がしやすくなる」と期待できるメリットを挙げた。

 講演の最後で、登壇者の3人が一言ずつコメントした。北本氏は「Androidを開発したがる開発者は日本を含めてたくさんいる。だが、Androidはまだ開発途上で、アプリケーション開発者が儲けられる段階にはない。企業は休日に会議室を開放するといったことでも構わないので、どうかAndroidアプリケーションを開発したいと考える人々をサポートしてほしい」と訴えた。わかめ氏は「iOSと違いAndroidは、例えば先ほど解説したADKのように、アプリケーションだけでなく周辺機器や組み込み系ソフトの開発者にも、活躍の場を広げている」と、Androidが秘める可能性に期待を込めた。司会を務めた三宅氏は「Androidは“スピード感”を持つOSだ」と指摘した。バージョンアップの間隔が短く、それに伴って次々と機能が拡張されていくからである。「Androidユーザーは新しいモノ好きが多い。企業は積極的に新しいアプリケーションやサービスを開発してほしい」と訴えた。

■変更履歴
6段落目に「ADKとはAndroid端末がUSBのホストになる機能のことである。わかめ氏は「USB機器ごとに専用のアプリケーションを用意することなくUSB機器と連携することを可能にする」と説明した」との表現がありましたが、正しくは「ADKはAndroid端末とUSBデバイスの連携を行うための機能のことである。わかめ氏は「専用のアプリケーションをあらかじめ用意することなくUSB機器と連携させ専用アプリのインストールを案内することを可能にする」と説明した」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/10/12 21:30]

当初、司会進行を務めたソニックスタジオの三宅 理氏の紹介を「本書を取りまとめた」としていましたが、正しくは「本書のレビューを担当した」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/10/18 16:15]