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写真●クラウドランキングについて解説する日経コンピュータの福田崇男記者
写真●クラウドランキングについて解説する日経コンピュータの福田崇男記者
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 2011年10月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2011」の展示会場内に設けられたメインシアターで12日午後、日経コンピュータの福田崇男記者が「名物記者のトレンド解説」に登壇、「震災がもたらしたクラウドの変革 ~第3回クラウドランキングの結果より~」と題して講演を行った(写真)。

 日経BP社と日経BPコンサルティングは半年に一度、国内のユーザー企業やITベンダーを対象に、クラウドサービスの品質や実績などをアンケート調査し、評価および採点する「クラウドランキング」を実施している。最新データは2011年7月に実施した第3回調査のもの(詳細は日経コンピュータ2011年9月29日号に掲載)。福田記者は、この第3回クラウドランキングの最新データに基づいて、専門記者ならではの視点を交えながらクラウドサービス分野のトレンドについて解説した。

 クラウドランキングは、クラウド関連サービスの品質や実績を評価する「ベストサービス」とクラウド関連ビジネスを手がける企業のイメージを調査する「ベストブランド」という二つのランキングで構成する。ベストサービスは、クラウド関連サービスを提供するITベンダー270社(2011年7月末時点)に対してサービス実態をアンケート調査した結果に基づくもの。一方のベストブランドは、7349人に上るユーザーの声を聞いて決定したものだという。調査結果は独自の基準で採点され、標準化したものを「総合スコア」とし、62.5点以上を獲得したサービスが「ベスト」と認定される。

 ベストサービスでは、(1)「クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門、(2)パブリッククラウド導入支援サービス部門、(3)プライベートクラウド構築支援サービス部門、(4)データセンター部門、(5)汎用業務系SaaS部門、(6)汎用情報系SaaS部門、(7)特定業種業務向けSaaS部門---の7部門が設けられ、合計で41サービスが「ベスト」に選定されたという。「41もベストがあると聞くと多いと感じる人もいるかもしれないが、7部門あるので部門ごとのベストは平均して5~6サービス。妥当な数と言えるのではないか」(福田記者)。

 各部門におけるランキングについては、例えばクラウド基盤サービス部門では8社のサービスがベストに選定されたことを紹介しつつ、「保守サポートを強化した大手IT企業が多く名を連ねた一方で、アマゾンやニフティ、日本マイクロソフトなど“手軽に利用できるクラウド”も高い評価を得た」(福田記者)と指摘。クラウド基盤サービスの二極化が進んでいる現状を報告した。

 福田記者はまた、「クラウド基盤サービスについて分かったこと」として、必要なときにすぐにコンピューティングリソースを使えるサービスが56サービス中わずか14サービスしかなかったという少々意外とも思える調査結果を提示した。それを踏まえて、「“クラウドらしさ”はまだまだ足りない」(福田記者)と率直な意見を述べ、クラウドベンダー各社に奮起を促した。

 「震災がクラウドにもたらした変革」という点については、同部門で99.95パーセントの稼働率を保証するサービスが前回(2011年3月実施の第2回)調査時の「33.9パーセント」から「46.4パーセント」と大幅に向上したことを紹介した。全体のサービス品質が向上し(平均点が54.5から59.8へ)、その中でも特に震災後に注目を集めている「信頼性」と「実績」が向上したことなどと合わせ、震災がクラウドサービスに様々な変革をもたらしているという事実を多方面から解説した。