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 富士通は2011年10月17日、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)用途に向けて、大量データをストレージから計算ノードに高速転送するためのファイルシステム・ソフト「FEFS」を発表した。データ転送性能は、1万台規模のストレージを使った場合で、最大1Tバイト/秒をうたう。

 FEFSは、データ転送速度を高めることを追求した、ネットワーク分散型のファイルシステムである。オープンソースの「Lustre」をベースに、富士通が独自に機能拡張した。最大100万台規模のクラスタシステムで利用でき、ファイルシステムの最大サイズは8エクサバイト。システム全体のデータ転送性能は1Tバイト/秒で、1秒間に数万個のファイル生成が可能。

 システムアーキテクチャは、メタデータ管理専用のサーバー「MDS: Meta Data Server」と、実データを格納しクライアントとの間でデータを転送するサーバー「OST: Object Storage Target」で構成する。OSTをスケールアウト型で追加していくことで、システム全体のデータ転送性能を拡張できる。計算ノード側に専用のクライアントソフトを導入して利用する。

 ベースとなったLustreと比べて、拡張性、性能、可用性をそれぞれ高めた。例えば、性能では、Lustre比で最大3倍となる、1秒間に数万個のファイル生成を可能にした。可用性では、ファイルシステムの全階層(ディスクアレイ、InfiniBandネットワーク、ストレージサーバーなど)で冗長化構成をとれるようにした。

 さらに、運用管理機能を追加した。具体的には、利用者ごとに公平になるようにサーバー処理能力を割り振り、特定の利用者がI/O帯域を占有しないようにした。また、優先制御の設定によってノードごとのI/O帯域を保証できるようにした。さらに、ディレクトリごとにQuota(使用量の上限)を設定できるようにした。

 FEFSの名称は、「Fujitsu Exabyte File System」に由来する。PCサーバーやストレージアレイなどを含めたFEFS導入用パッケージの形態で販売する。最小構成は、FEFSのサーバーソフトを動作させるPCサーバー「PRIMERGY RX300 S6」×4台(InfiniBand接続)、ストレージ「ETERNUS DX80 S2」×3台、FEFSのライセンス(Linuxで稼働)で構成し、価格は2143万円から。