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 ハードディスク装置(HDD)大手の米Western Digital(WD)は米国時間2011年10月17日、タイの洪水で同国における主要製造施設が浸水したため、操業停止期間の延長を余儀なくされたと発表した。10月15、16日にかけて、アユタヤのバーンパイン工業団地の堤防が決壊し、同社工場が浸水して製造装置の一部が水没した。またWestern Digitalはバンコク北部のナワナコン工業団地にも工場を持つが、現地時間の17日午前から同工業団地にも浸水が始まっており、危険な状態だという。

 同社のマレーシア、シンガポールにある工場については通常体制で操業している。しかし、タイの製造施設や同国におけるサプライチェーンへの被害で、第4四半期(10~12月期)の業務への影響は甚大だとしている。

 これに先立つ12日、Western Digitalは減産の恐れがあると警告していた。同社は第2四半期(4~6月期)にタイとマレーシアの工場から5400万台のハードディスク装置を出荷しているが、このうちタイ工場の出荷分は6割を占める。また多くの部品の供給をタイの現地サプライヤーから受けており、サプライチェーンの寸断による影響も大きいとみられる。

 米メディア(Wall Street Journal)は、Western Digitalがハードディスク装置の世界最大手であることから、今回の洪水はパソコン業界全体に大きな影響を及ぼすと報じている。それによると、タイはハードディスク装置の部品メーカーが多く、長期にわたる操業停止は、東日本大震災の被害よりも大きくなる恐れがある。景気低迷で消費者のパソコンにかける支出が減っていることに加え、ハードディスク装置の供給不足で価格が高騰する。大手のパソコンメーカーへの影響も小さくないと同紙は伝えている。

[Western Digitalの発表資料(10月17日付)]
[Western Digitalの発表資料(10月12日付)]