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写真●会合であいさつに立つ枝野幸男経産相
写真●会合であいさつに立つ枝野幸男経産相
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 経済産業省は2011年10月25日、官民でサイバー攻撃の情報を共有する組織「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)」を発足させた。三菱重工業など防衛産業への同時多発的な攻撃が相次いだことを受け(関連記事)、攻撃の特徴や手口を共有し、各社の防御体制強化につなげる。民間からはまず10社が参加しており、11月にも実際に情報共有を始動させる予定だ。

 当初の参加企業は、防衛省との取引が大きい三菱重工、IHI、川崎重工、富士重工、日立製作所、東芝、NEC、三菱電機、富士通の9社と、セキュリティ対策業者のラックの計10社。また日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)もJ-CSIPに参加しており、来年度からはJUASの協力を得ながら自動車や電機など民需関連企業にも参加を募っていく。

 初回となる25日の会合では、三菱重工の大宮英明社長や東芝の佐々木則夫社長ら参加企業の代表や枝野幸男経産相が出席(写真)。11月初旬にも実務者レベルの部会を発足させ、情報共有の体制を始動させる。並行して、参加企業を拡大させた場合の情報共有のルールなども議論していく。原則として、経産省所管の情報処理推進機構(IPA)がハブになって、企業から攻撃情報を収集。企業名を匿名化した上で、攻撃の手口や対策方法などの情報を他の参加企業にも提供する方法を取る方向で、議論を進める。

 会合では参加企業からNECと富士通を除く7社と業界団体の「日本航空宇宙工業協会」を対象に実施したアンケート調査の結果も公表。7社1団体のうち、四つの社・団体で、一部端末がコンピュータウイルスに感染していた。このうち1社では、製品や技術に関するデータの一部が、意図しない形で移動したことが判明し、実際に情報が社外に流出した可能性があるという。