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 欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)は現地時間2011年10月28日、加盟国における文化的資産のデジタル化を推進する勧告を承認したと発表した。電子図書館ポータルサイト「Europeana」のコンテンツ拡充に向け、活動の強化と民間企業の積極的な参加を呼びかけている。

 Europeanaは、欧州の図書館や博物館、美術館などが所有する歴史的な書籍、絵画、映画、新聞などをデジタル化し、オンラインで検索および閲覧可能にするプロジェクト。2008年の立ち上げ時には、利用可能なデジタルコンテンツは200万点だったが、現在では1900万点以上にアクセスできる。2015年までに3000万点に拡大する目標を掲げており、勧告では目標達成に向けて各国がデジタル化を実施すべきアイテム数などを設定している。

 今回承認した勧告は2006年に発行された勧告の改訂版となる。2008年から2010年までの各国の活動報告に基づき、「一部進展は見られるものの、さらなる取り組みが必要」だとして、強固な官民共同の投資計画、著作権の切れた資産の早急なデジタル化、利用可能な著作権付き資産の拡大などを促している。著作権付き資産については法的条件を整備するなどして非商用目的のオンライン利用の実現を図るよう提案している。

 現在、Europeanaで利用可能なコンテンツに最も貢献しているのはドイツ(16.3%)で、これにフランス(14.2%)、イタリア(10.0%)、スペイン(8.5%)、スウェーデン(7.7%)が続いている。

 また米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、EUはデジタル化の総費用が1000億ユーロに上ると推計し、民間企業の協力が不可欠だとしている。EUは2011年から2013年に年間370万ユーロを援助する。そのほか調査研究にも間接出資する。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]