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地上デジタル放送の新保護方式の導入スケジュール(デジコン委の配布資料から抜粋)
地上デジタル放送の新保護方式の導入スケジュール(デジコン委の配布資料から抜粋)
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 NHKと民放各局は、地上デジタル放送の新たなコンテンツ保護方式を2012年7月末に関東地方で使用開始し、翌2013年4月にかけて全国の民放テレビ局で順次導入していく。2011年10月31日に開催された、総務相の諮問機関である「情報通信審議会 情報通信政策部会 デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」(デジコン委)の第60回会合において、放送業界関係者が明らかにした。

 新保護方式は、現行のB-CAS方式と併存するコンテンツ保護方式として、NHKと民放各局で構成する「新コンテンツ権利保護方式推進委員会」が2010年3月から検討してきたもの。かつて民放連が導入を検討しつつ実現しなかった「新RMP方式」をベースとしている。スクランブル解除はソフトウエアで行い、B-CASカードのようなICカードを不要とする。これにより、地デジのみ受信可能なテレビの製造コストを抑えたり、スマートフォンなど小型機器でフルセグの視聴機能を実装したりしやすくする。

 導入時期については、これまで「2011年7月から1年以内」としていたが、今回の会合では「2012年7月末」という具体的な時期を盛り込んだ。ただし当初は全国展開せず、関東地方の1都6県において、NHKと民放の在京キー局が先行導入する。その後、民放の準キー局や地方局も順次対応を進め、2013年4月に全国展開する。

 現行のB-CAS方式では、ライセンスの発行・管理を株式会社であるビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(B-CAS社)が担っており、組織や運営の透明性に対する疑問の声が挙がっていた。このため、新保護方式ではライセンスの発行・管理を一般社団法人の「地上放送RMP管理センター」が担う。第三者による評議委員会を設置し、ライセンス契約に対する不服申立や法人内でのコンプライアンス違反などの重要議案を、理事会と独立した立場で判断するとしている。2011年末までに同法人のWebサイトを設立し、同法人の定款や事業計画、役員名簿、決算などを公開予定とする。

 NHKと在京キー局5社は共同で、2011年6月1日に同法人を設立済み。現在は鍵管理システムの開発や送出設備の改修、各地の民放局への説明などを進めている。現時点では準備のため暫定的に同法人を設立したという状況だが、同年12月1日には全ての民放局が同法人に入会する予定で、それ以降を新方式の本格的な準備期間と位置付けている。