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写真●左から小宮氏、竹内氏、武内氏、江原氏、蓑田氏
写真●左から小宮氏、竹内氏、武内氏、江原氏、蓑田氏
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 米大手投資ファンド、KKRの蓑田秀策 日本法人社長は、英フィナンシャル・タイムズ紙が「野村ホールディングスが野村総合研究所と野村不動産の売却を検討し、KKRなどと交渉を進めている」などと報道した点について、「個別案件については語らない」としながらも、「すべての案件に興味がある」と機会があれば交渉を進める考えを明らかにした。同日、開かれた投資ファンド関係者の会合の場で、質問に答えた(写真)。

 KKRは11月24日、伊藤忠商事と組んで米石油・ガス大手のサムソン・インベストメントを約72億ドル(約5600億円)で買収することを決めたばかり。この買収は大型案件であることに加えて、米大手ファンドと日本の総合商社の共同投資というこれまでに例がない取り組みであること。さらに資源獲得を目的にしていることもあり、注目を浴びている。蓑田社長は「伊藤忠と投資したかった」と新しいスキームでの買収を狙っていたことを明かす。KKRは、世界最大級のファンドとして知られる。これまで日本での大型活動はなかったが、これを機に弾みがつきそうだ。

 蓑田社長は、日本で活動する投資ファンドで構成する日本プライベート・エクィティ協会(加盟33社)の会長も勤める。同協会の会合では、出席者から大型買収が今後も続くとの見通しが相次いだ。

 経済産業省大臣官房審議官の小宮義則氏は「あらゆる産業・企業はグローバル化を避けられない。事業再編なしでは生き残れない」と語り、世界規模のM&Aの可能性を指摘した。投資ファンド、ユニゾン・キャピタルの江原伸好社長は「投資先の企業の成長において、50億~200億円規模の上場は機能しない。事業会社への売却が進むだろう」と成長モデルの転換に触れ、新規上場よりもM&Aが主流になるとの考えを示した。

 日本政策投資銀行の竹内洋 取締役常務執行役員は「企業への資金の出し手が、銀行主体から投資ファンドや産業革新機構などの新しい機関へと多様化している」と語った。また三菱商事の武内英史 常務執行役員は「投資ファンドなどリスクマネーが増えることが日本経済のために大切」と話す。

 すでに投資業界ではオリンパスの買収を探る動きも出ており、対日投資マネーが増えそうだ。

記事掲載後、蓑田社長から「すべての案件に興味がある」という発言は一般論として語ったもので、特定の案件を指して述べてはいないとの申し入れがありました。[2011/11/25 10:20]