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アマツ 取締役の澤紫臣氏。「スマホでも不正アクセスが増えてくると、ワンタイムパスワードの発行が当たり前になる時代が来るかもしれない」と、市場の将来を予想した
アマツ 取締役の澤紫臣氏。「スマホでも不正アクセスが増えてくると、ワンタイムパスワードの発行が当たり前になる時代が来るかもしれない」と、市場の将来を予想した
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 2011年12月14日、スマホ関連総合カンファレンス「スマートフォン&タブレット2011 冬」の「ゲーム開発」セッションで、アマツ 取締役の澤紫臣氏が登壇した。「運営を前提としたスマートフォン向けソーシャルゲーム開発のポイント」と題し、ソーシャルゲーム市場の今後や、スマホ用ソーシャルゲームが主流になったときに起こるであろう、新たなトラブルとその対応方法を解説した。

 まずは、各キャリアの戦略により、フィーチャーフォンからスマホへの置き換えが急速に進行。フィーチャーフォン用アプリをスマホ版へ移植するのも、さほど手間がかからないため、スマホでのソーシャルゲームが近いうちに主流となることを予想した。

 そして、主流となるスマホゲーム作りには、オンライン要素が不可欠と澤氏は考えている。具体的なオンライン要素とは、

1.コミュニケーション
 あいさつやメッセージなど

2.コミュニティー
 クランやギルドパーティーと呼ばれる、リーダーが率いる組織の存在

3.プレーヤー同士の結びつき
 トレードやマーケットなど

4.共同作業の場
 他のユーザーとともに戦わないと倒せないボスの設定など

5.自己顕示や集団のなかでの位置づけ
 装備着せ替え、レベル表示、ランキングなど

以上の5点が、ヒットアプリに結びつくだろうと定義した。

 そして、この講演の肝は、そうしたスマホゲームが主流となったときに、どんな運営トラブルが新たに発生するかを予見し、その対応策を伝えたことだ。

 スマホゲームならではのトラブルというのは

1.キャリアのチェック時間によって、ビジネスチャンスを逃す
ボーナスの支給日が近いので、強いドラゴンを出現させて、強力な武器をアイテムとして用意すれば売れるだろうと判断したとする。PCオンラインゲームやフィーチャーフォンでは即日実施できたが、例えばiPhoneであれば、プログラムのアップデートはAppleの審査に1週間かかり、結果を待っている間にビジネスチャンスを逃してしまう。

対策としては、そうした事態をすべて当初から想定し、アップデートで対応するのではなく、あらかじめ仕込んでおけば回避できる。

2.スマホの高機能化に反し、ユーザーの知識のレベルは変わらない
PCオンラインゲームであれば、快適に動作しなければ「グラフィックボードをアップグレードしよう」というユーザーがほとんどだが、スマホユーザーは、機種により性能差があること自体を理解していないケースが多い。ハードのバリエーションが多いAndroidではより注意が必要だ。また通信が不安定な場所で課金をしてしまい、お金だけ引き落とされて、ゲーム内ポイントが加算されないといったトラブルも頻繁に起きる。

対策としては、クレームの増加を想定し、カスタマーサポートを厚くしておくことで対応していくしかない。

 他にもスマホ改造による不正データでのアクセスや、手の込んだ不正行為が掲示板で広がるなどのイタチごっこの広がりを想定。澤氏は2003年にPCオンラインゲーム「シールオンライン」を国内で立ち上げた実績があるが、「スマホの急速な普及で、PCオンラインゲーム上で起きたさまざまなトラブルが再び繰り返されている印象で、そのノウハウが生かせるのでは」と締めくくった。