PR

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、2012年2月16日、オープンソースの分散処理基盤Hadoopの検証体制を発足させたことを明らかにした。顧客にビッグデータ関連の技術力をアピールしていく。

 今回、同社が都内に有する「テクニカルソリューションセンター」内に「Big Data Processing Lab(ビッグデータ・プロセッシング・ラボ)」という区画を設けた。発足当初のHadoopのスレーブノード数は10で、総ストレージ容量は80Tバイト。まず、米クラウデラのHadoopディストリビューションを導入している。

 このほか、米EMCのHadoopディストリビューションであるGreenplum HDや、外資ベンダー各社のHadoop対応アプライアンスも検証対象に含める予定。当面は構造化データを使った検証が中心だが、非構造化データの取り扱いについても体制を整えていく。

 CTC ITエンジニアリング室室長代行兼ミドルウェア技術部長の金子直裕氏によると、最近は、データウエアハウスの性能不足対策や、ネットワークサービスのログ蓄積・分析用途などにHadoopを検討したいという引き合いが出ているという。「構造化データの分析でHadoopを使う場合のコストパフォーマンスがどうなのか、従来同様の使い勝手でSQLでHadoopを活用できるかどうか、などは検証体制なくして回答することが難しい。可用性やデータ連携などについても、ノウハウを蓄える必要性がある」(金子氏)と検証体制を整えた意義を説明する。

 このほか、同社ITビジネス企画推進室ビジネス開発チームが中心となって、データサイエンティストの育成を進めていることも明らかにした。既に同チームのスタッフが米国に出張して、データサイエンティスト向け講習を受けるなどしており、有効な育成方法を探っている。