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 米Appleの「iPhone」や「iPad」などの製造を請け負う中国の富士康科技(Foxconn Technology)は、従業員の給与を引き上げるなど、労働環境の改善を図ることを明らかにした。賃上げは直ちに実施され、昇給率は16%~25%。1人当たりの月給は1800元(約290米ドル)~2500元(約400米ドル)になる見通し。複数の米メディア(New York TimesWall Street Journal)が現地時間2012年2月18日に報じた。

 富士康科技は、台湾の鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)が傘下に抱えるEMS(電子製品製造受託サービス)大手。Appleのほか、米Dell、米Hewlett-Packard(HP)製品の製造も手がけている。グループ全体で100万人以上いると言われている従業員のうち、40万人が富士康科技の中国・深セン工場で働いている。同工場では、2010年から2011年にかけて、若い工員の自殺が相次いだり、爆発事故で工員が死亡したりした。その労働環境や管理体制などをめぐっては、Appleなどの米企業側に社会的責任があるとして、米国の人権擁護団体などが厳しく非難していた。

 こうした批判を受けAppleは今年2月13日、米公正労働協会(FLA)に富士康科技などの工場の労働環境を調査するよう依頼していた(関連記事:中国のApple製品組立工場を公正労働協会が監査、Appleの依頼で)。

 なおFLAは、最初の調査結果を3月初旬にWebサイトで公開する予定だが、米Bloombergは、FLAのAuret van Heerden会長が富士康科技の工場について「すでに改善すべき“大量の問題”が見つかった」と述べたと伝えている。