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 中国における「iPad」の商標をめぐる訴訟で、広東省恵州市の裁判所は市内の家電小売りチェーンの店舗に対し、米Apple製タブレット端末の販売を停止するよう命じた。訴えを起こしていたのは広東省深センの唯冠科技(Proview Technology)。同社は恵州市以外でも同様の訴訟を提起しているが、販売停止命令が出されたのは初めて。複数の海外メディアが現地時間2012年2月20日に報じた。

 英Financial Timesによると、恵州市の中級人民法院(地裁)は2月17日、中国におけるProviewの商標権を認定し、Appleと小売店によるiPadの販売はProviewの商標権の侵害に当たると判断した。この判決は一つの都市の一つの小売店のみを対象にしたもので、Appleに及ぶ影響は限定的。しかし「Proviewは深センに店を構えるほかの大型小売店も訴えており、訴訟はさらに拡大しそうだ」と同紙は伝えている。

 米Associated Press(AP通信)によると、Proviewが「Internet Personal Access Device」を表す名称として中国で「iPad」を商標登録したのは2001年。これをAppleがProviewの台湾関連子会社から5万5000ドルで買い取ったとされるが、その後中国における商標権は深センのProviewが持っていることが分かった。

 Appleは自社が商標権を持つと主張し2010年4月に訴訟を起こしたが、昨年12月に深センの地裁は、Appleが購入した商標権には中国の商標権は含まれていないと判断。Appleの訴えを退けた。Appleはすでにこの判決を不服として上訴している。

 Associated Pressは、Appleの広報担当者が「当社は世界10カ国におけるiPadの商標権をProviewから購入しており、これには中国も含まれる。ProviewはAppleと締結した契約の履行を拒んでいる」とコメントしたと伝えている。