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写真●大槌町の新しいホームページ
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写真●ホームページを更新する大槌町の碇川豊町長。iPadは碇川氏の私物
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 岩手県大槌町は2012年3月1日、同町の公式ホームページをクラウドサービス上に移行した(写真1)。同日、報道機関向けの発表会を開催し、碇川豊町長が新ホームページで最初の更新を行った(写真2)。コンテンツ管理システム(CMS)としてRuby製のオープンソースソフトウエア(OSS)Joruri CMSを採用。クラウドサービスはインターネットイニシアティブが同社のGIOを2年間無償提供する。

 同町のホームページはこれまで庁舎内に設置したサーバーを使用していた。コンテンツはホームページ作成ソフトでHTMLファイルを作成し、FTPでアップロードしていた。

 クラウドに移行したことで、災害時などに庁舎のサーバーやネットワークに不具合が起きても、ホームページにアクセスしやすくなり、データが失われにくくなるとしている。また、これまでは情報推進室の担当者が更新を行なっていたが、JoruriではWebブラウザーでワープロのようにコンテンツを作成できるため、各部局の担当者が情報を更新できるようになり、更新の頻度を向上できるという。また、庁舎外での更新も可能になった。碇川町長は「外出先からも町長からのメッセージを更新したい」と話す。

 Joruriは、徳島県とアイ・ディ・エスが開発したCMS。OSSとして無償で配布されている。視覚障害者向けに文字を大きくする機能や、音声で読み上げる機能なども備える。徳島県のほか、山形県寒河江市、群馬県館林市、青森県平川市、北海道北見市、島根県邑南町、長崎県西海市、愛知県瀬戸市、大阪府交野市といった自治体のほか、大学やNPO、企業でも採用されている。大槌町では、「OSSのCMSを採用することでベンダーロックインを避けることができる」(復興局 情報化推進室 主任主査 長瀬和則氏)としている。

 大槌町では、ホームページだけでなく「IT人材育成や雇用の拡大にも取り組む」(碇川氏)。Rubyを使用した中高生向けプログラミング教室の開催を予定している。さらにJoruri CMSを使ったホームページ作成のセミナーを開催し、CMSへの入力業務での雇用を作りたいとする。そのため、Joruri CMSへの移行や活用のノウハウを他の団体へ提供していく方針だ。