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写真●Cloud Days Osaka 2012のパネルディスカッションに登壇した蒋逸峰氏
写真●Cloud Days Osaka 2012のパネルディスカッションに登壇した蒋逸峰氏
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 楽天は2012年3月9日、オープンソースソフトウエア(OSS)のカラム型データベース(DB)「HBase」のクライアント「Sculptor, a HBase Client Framework」をOSSとして公開した。大阪市で開催されたクラウドコンピューティングの専門展「Cloud Days Osaka 2012」で、楽天のエンジニアである蒋逸峰氏(写真)が明らかにした。

 HBaseは、OSSの分散バッチ処理ソフト「Hadoop」をベースにしたカラム型DBである。楽天では2010年から、様々なWebサイトのバックエンドにHBaseを使っている。今回同社が開発したSculptorは、DB管理者がHBaseのメンテナンスなどを行う際に使用するDBクライアントツールである。HBaseにも標準のシェルが用意されているが、「使い勝手が悪い」(蒋氏)ことから独自クライアントを開発した。

 Sculptorは、「MySQLを意識した」というコマンドラインインターフェースを備える。DB管理者はコマンドを使って、DB中の特定行のデータを取り出したり、削除したりといった管理操作を行える。「HBaseの標準シェルでは、文字列型以外のデータはすべてバイナリとして出力してしまう。それに対してSculptorでは、データ登録時に指定した型で出力できる」(蒋氏)など、HBaseの標準ツールよりも機能を強化している。

 またSculptorからは、HBase中のデータに対して「MapReduce」のジョブをアドホックに実行することもできる。楽天の蒋氏は、「Sculptor自体はフレームワークとなっており、使う人が自由にカスタマイズできる。OSS化することで、様々なユーザーに様々な用途で使ってもらいたい」と語っている。

 なお蒋氏は、世界で初めての「HBaseの管理に特化した書籍」(蒋氏)を英語で執筆中だという。書籍は「HBase Administrator Cookbook」という名称で、英国の出版社が2012年6月に発行する予定だ。