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図1 取り組みの全体像
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図2 運営事業の資金計画
図2 運営事業の資金計画
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図3 会員の一覧
図3 会員の一覧
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 東日本復興支援コンソーシアムは2012年4月12日に設立総会を開催、正式に活動を開始した。復興コンソーシアムでは、南相馬市による南相馬チャンネルの取り組みを発展させ、オール被災地の情報を、オールジャパンの避難者に届ける「東日本復興チャンネル」の実現などを目指す。その運営をバックアップすることを目的に、官民連携の支援・協力体制として、コンソーシアムを設置した(図1)。

 南相馬チャンネルは、南相馬市においてホワイトスペースを使ってエリア放送(フルセグ放送/ワンセグ放送)を展開するとともに、インターネット経由でアクトビラ対応テレビやパソコンによる視聴を実現している。南相馬市以外の被災自治体が運営主体として加わって、東日本復興チャンネルに拡大させていく。

 東日本復興チャンネルの運営事業として、(1)番組の制作・送出、(2)視聴者の支援、(3)広告の管理などを実施していく。2012年度の資金計画によると、番組の制作・送出業務は、既にスタートしている南相馬市を含む三つの自治体を対象に、番組制作・編成、送出システムの維持管理、スタジオの開設・運営などを実施していく。また視聴者支援として、1200世帯を対象に通信回線/ISPサービスの提供や視聴端末の提供などアクトビラ対応テレビによる視聴が無料で可能となる環境整備を推進する。

 こうした事業を支えるものとして想定しているのが企業CSR広告である。2012年度は冠スポンサー5社(合計1億円)、協賛スポンサー19社(合計9500万円)、地域スポンサー42社(合計504万円)といった広告収入を想定し、事業を進めていく(図2)。

 東日本復興支援コンソーシアムは、こうした事業に対して助言や技術サポート、広報などを通じてバックアップしていくという位置づけである。

 東日本復興支援コンソーシアムには、被災地の自治体として南相馬市に加えて、陸前高田市と女川町が特別会員に加わった(図3)。この日の総会で陸前高田市の久保田崇副市長は、東日本復興チャンネルに関連して「3月11日の前後には各種報道特番も組まれるなど多くの情報が提供されたが、それ以降は報道が急激に減った。一方で陸前高田市は多くの建物が建物が津波で流され、復興には長期の取り組みが必要となっている。報道が減ると、順調に進んでいると一般の方は思われるかもしれないが、実はそういうわけではない。こうした状況を自分から発信していく必要があると考えていた。我々はう臨時災害用FM放送局を既に運営をスタートさせているが、映像はわかりやすいという特徴もある。例えば、市民向けには、たとえ小さいモデルであっても復興が少しでも進んでいる事例を伝え、長い復興期間の中で希望を持てるような形にしたい」と述べた。

 これまで「南相馬チャンネル」北陸地域映像提供実験支援協議会の会長を務め、コンソーシアムの顧問の一人でもある斉藤一雅・北陸総合通信局長は、「課題が二つある。一つは、3月11日に南相馬チャンネルの全国配信がスタートしたが、我々の目標は全国展開である。全国各地の避難者の多くはインターネットの環境がなくアクトビラ対応テレビもない。南相馬チャンネルを見たいという避難者の方が、特別の負担なく視聴できる環境を用意できてこそ全国展開したといえる。もう一つが東日本復興チャンネルへの拡大である」とした。その上で、「会員企業には、ぜひ企業CSRに出稿する第一期の公式スポンサーになってほしい。また新たに会員として参加する企業を紹介してほしい」と呼びかけた。

 コンソーシアム会長である南相馬市の桜井勝延市長は、「被災地の現実が、避難された方も含めて伝わっていない。我々は元の生活環境を取り戻そうと必死に作業を進めているが、それが瞬時に伝わらないもどかしさを感じている。被災地だけの問題でなく、全国的に展開することで、この国の非常時だけでなく平時も含めたツールのありかたとして、この取り組みが一つのキッカケになればいいと考えている」など述べ、設立総会を終えた。

 南相馬チャンネルは現在、地域番組が主体となっているが、2012年度前半にコンテンツを拡充する。例えばライブカメラや買い物支援、見守りサービス、地元企業紹介などを予定する。さらに企業CSR広告をいれていく。2012年度後半には、英語字幕放送など多言語対応を行い、海外への情報発信を強化する。

 なお、陸前高田市と女川町は、それぞれの自治体でチャンネルを持ち、エリア放送を展開するとともにインターネット配信を行っていくというイメージが想定されている。スタートが夏くらいになりそうだ。

[総会の会議資料]