シャープは2012年5月8日、人間との対話やスマートフォンでの遠隔操作の機能を備えた掃除ロボット「COCOROBO RX-V100」を発表した。音声で声をかけることで掃除の開始を指示できるほか、簡単な対話を楽しめる。無線LANを経由してスマートフォン上から遠隔操作ができるほか、外出先からでも室内の様子を写真で確認できる。
ユーザーが話しかけると、音声で受け答えをしつつ、LEDランプを光らせながら簡単なダンスをする。バッテリーの残量、ダストボックスの状態、利用頻度などによってRX-V100の「気分」が決まる。例えば、ユーザーが「調子はどう」と話しかけたとき、いい気分の場合は「最高の気分」、気分がよくないときは「まあまあかな」と答える。「キレイにして」と話しかけると掃除を開始するなど、操作の指示も可能。認識できる言葉は30種類以上。言語は、日本語標準語、関西弁、英語、中国語に対応する。このコミュニケーション機能を同社では人工知能「ココロエンジン」と呼んでいる。
スマートフォンで遠隔操作する機能もある。RX-V100の本体には小型のカメラを内蔵している。無線LANで通信する場合はスマートフォンの画面上でカメラの映像を見ながら移動する方向を指定できる。外出先から通信する場合は遠隔操作ができないが、RX-V100のカメラで自動的に室内の様子を撮影し、スマートフォンに送信させることができる。ペットの様子を見る、テレビの消し忘れを確認するといった使い方に利用できる。
本体側面には3つの超音波センサーを搭載。黒い壁や透明な壁でも検知し、ぶつからないように移動方向を変更できる。吸引力の高いターボファンモーターを搭載。きめの細かいフィルターを搭載し、クリーンな排気ができるようにした。カビや菌を除去する働きがあるというプラズマクラスターの放出機能も搭載する。バッテリーはリチウムイオン電池を採用した。
価格はオープンで、実勢価格は約13万円。音声機能、無線LAN、カメラ、LEDライトを搭載しない廉価版「RX-V80」は約9万円。発売は6月上旬。シャープの推計によると2012年度のロボット掃除機の市場規模は25万台。同社ではRX-V100が4000台、RX-V80が6000台の月産台数を見込んでいる。