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写真1●ロバート・ボッシュ上級副社長のDirk Hoheisel氏
写真1●ロバート・ボッシュ上級副社長のDirk Hoheisel氏
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写真2●クルマの中のネットか、ネットの上のクルマか
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写真3●車載センサーと車車間通信、インフラ間通信による衝突防止システム
写真3●車載センサーと車車間通信、インフラ間通信による衝突防止システム
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 「クルマは、インターネットの一部になる」。こう語ったのは、2012年5月9日から始まった「第15回組込みシステム開発技術展(ESEC)」で基調講演に立った、独ロバート・ボッシュ シャシー・システム・コントロール事業部 エンジニアリング担当上級副社長のDirk Hoheisel氏だ(写真1)。同氏の講演のタイトルは「次世代の自動車向け電子機器」。自動車の進化とインターネットの発展を重ね合わせ、今後の自動車開発の方向性を示した。

 講演の中で同氏は、クルマとインターネットの関係には「クルマの中でのインターネット」と「インターネット上のクルマ」という二つのシナリオがあるとし(写真2)、後者のインターネットのエコシステムの一部としてクルマが振る舞うようになると、「まったく新しい価値提案ができる」とした。

 欧州でも、若者のクルマ離れは深刻。そこで、今後の購入動機につながるヒントを探る狙いで、24歳を対象にした「コネクテッドカー」から連想することは何か?という質問をしたところ、「車車間通信」と「クルマ向けのアプリのダウンロード」がほぼ同じ割合を占めたという。

 この結果が現在の自動車開発のヒントになっているようで、自動車に多数のセンサーを内蔵することで「あたかもシールドを備える」ような検知システムを構成、衝突事故対策になる研究を紹介した(写真3)。

 このほか講演では、「GENEVI」と呼ばれる、Linuxベースの車載インフォテインメントプラットフォームや、インフラや他車両とのネットワーク化(C2X)、ヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)などの取り組みを紹介。今後の課題としては、電磁波の増加による安全性、外部からの攻撃や干渉を防ぐセキュリティ、消費者向け電子機器やオープンソースソフトウエアとの共存、アジャイルな開発プロセスなどを挙げた。 

 ESECの専門セミナー企画委員を務める田丸 喜一郎氏(情報処理推進機構技術本部ソフトウェア・エンジニアリング・センター 統合系・組込み系プロジェクト サブリーダー)によると、ESECの基調講演に海外からのゲストを招くのは今回が初めて。もう一人の基調講演のスピーカーである独フォルクスワーゲン(VW)電子・電装開発部門 専務のVolkmar Tanneberger氏は、VWにおける要素部品やソフトウエアの共通化戦略を語った。