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 米Googleは現地時間2012年6月11日、電子書籍配信を巡るフランス出版業界との係争で和解したと発表した。Googleは今後築いていくフランス出版業界とのパートナーシップによって、「フランスは絶版本に再び命を吹き込むという動きにおいて他の国の先頭に立つことになる」と述べた。

 Googleは、世界の大規模図書館などの蔵書をスキャンしてデジタル化し、インターネットで全文検索可能なデータベースを作成するプロジェクト「Google Books」(旧名称はGoogle Book Search)を手がけている。フランスの大手出版グループMartiniereは2006年、「Googleは作品をサイトで閲覧できるようにして、自身は広告主から収入を得ているにもかかわらず、作者や出版社には報酬を支払っていない」として同社を提訴。2009年12月にフランスのパリ民事裁判所がGoogleによる著作権侵害を認める判決を下した(関連記事:Googleが仏大手出版グループに敗訴、「Google Book Search」巡り)。

 米メディアの報道(New York Times)によると、Googleはその後上訴し、MartiniereおよびフランスHachetteと昨年和解にこぎつけている。

 今回の和解合意のもと、フランス出版社協会とフランス文学者協会はGoogleに対する訴訟を取り下げる。Googleはフランス出版業界支援の一環として若者に読書を奨励するプログラム「Young Reading Champions Program」のスポンサーを務めるほか、伝統的出版社や新興出版社の電子書籍化を促進する「Publishing Laboratory」をサポートする。

 Googleは「フランスの出版社および作家が書籍の販売に関する権利を維持する一方、絶版本が世界中の読者の目に触れる機会が広がる」と述べた。

 Google Booksに関しては米国の作家団体Authors Guildおよび米国出版者協会(AAP:Association of American Publishers)もGoogleを相手取って訴訟を起こしたが、2008年に和解合意に達した。しかし、2011年3月にニューヨーク州の連邦地裁が和解案を認めないとする判決を下している(関連記事:Google Booksめぐる集団訴訟、連邦地裁が修正和解案を認めず)。

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