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写真1●VP of SalesのSudheesh Nair(スデーシュ・ナイアー)氏
写真1●VP of SalesのSudheesh Nair(スデーシュ・ナイアー)氏
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写真2●Nutanix Complete Clusterの外観(最小構成となる3ノード)
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 「スモールスタートのためには、仮想化基盤サーバーの内蔵ディスクを分散ファイルシステムとして運用するのが良い」---。米Nutanixは2012年6月12日、販売代理店である日商エレクトロニクスが開催した記者向け説明会で、スケールアウト型の仮想化基盤サーバー機「Nutanix Complete Cluster」(関連記事)の特徴をこうアピールした(写真1)。

 Nutanix Complete Clusterとは、VMware仮想サーバー機を動作させるための物理サーバー機(写真2)。2Uラックマウント型のPCサーバー機に、サーバー仮想化ソフトのVMware製品をプリインストールしている。ユーザーは、Nutanix Complete Clusterの上で、仮想サーバーの形で各種の業務サーバーを動作させる。

 Nutanix Complete Clusterの最大の特徴は、きょう体が内蔵しているローカルストレージを利用して、分散ファイルシステムを構成していることである。複数のきょう体(ノード)を束ねたクラスター全体で、あたかも外付けのストレージ装置を使っているかのように、単一のストレージプールを運用できる。ノード間では、vMotionによる仮想サーバーのライブマイグレーションもできる。

 仮想化基盤サーバーの視点から見たNutanix Complete Clusterの特徴は、外付けのストレージ装置を廃していることである。一方で、ストレージ製品の視点から見たNutanix Complete Clusterの特徴は、ストレージでありながら、仮想サーバーの実行基盤を兼ねていることである。

サーバー/ストレージ一体型でスケールアウト

 説明会では、NutanixでVP of Salesを務めるスデーシュ・ナイアー(Sudheesh Nair)氏が、市場におけるNutanix Complete Clusterの位置付けと意義をアピール。拡張性を確保するためには、ソフトウエア製品ではなくハードウエアを含んだアプライアンスであることと、仮想化基盤とストレージが一体となっていることの2点が重要であるとした。

 ナイアー氏はまず、スケールアウト型ストレージの需要を押し上げる要因として、VDI(デスクトップ仮想化環境)の盛り上がりを指摘。VDIの問題点として、仮想デスクトップ機のイメージを格納するために大きなストレージ領域が必要になることと、VDI導入時には少人数から始めて全社へと段階的に拡張するのが一般的であることに触れ、ストレージには拡張性が求められる、とした。

 ストレージの拡張性を確保する手段としては、分散ファイルシステムが適している。ところが、ナイアー氏は、これまで市場に登場した分散ファイルシステム製品の多くはソフトウエア製品であってハードウエアアプライアンスではなかったため、「エンタープライズ(企業)には向いていなかった」と指摘した。さらに、ハードウエアアプライアンスであっても、仮想化基盤とストレージが一体になった製品が、より適するとした。

VMware物理サーバーのローカルディスクを分散ファイルシステムに

 Nutanix Complete Clusterの概要は、以下の通り。

 分散ファイルシステムを実現するソフトウエアは、VMware仮想サーバーの1台にインストールしている。この仮想サーバーは、ノードにまたがったストレージプールを構成するとともに、ノードの内部にある他の仮想サーバーから見ると、ネットワークストレージとして機能する(iSCSIまたはNFSでアクセスする)。

 こうして作られたストレージプールは、一般的にストレージに求められる機能を一通り備える。2012年6月時点では、シンプロビジョニング(ボリューム容量仮想化)、スナップショット/クローン、自動階層化(ILM)の機能を利用できる。今後、データ圧縮、重複排除、データ暗号化の機能を実装する予定である。

 スケールアウト時に分散ファイルシステムの性能を維持する方法として、アクセス性能が異なる3種類のストレージを採用している。(1)PCI Express接続型の半導体ストレージ「ioDrive 320GB」(米Fusion-io製)、(2)SATA接続型のSSD、(3)SATA接続型のHDD---である。これらが混在したストレージプールを運用できる。ILM機能により、アクセス頻度が高いデータほど、より高速なストレージに格納される。

 さらに、3種類のストレージのうち、最も高速なioDriveは、SSD/HDDと共にストレージプールを構成するだけでなく、SSD/HDDに対するキャッシュとしても機能する。例えば、仮想サーバーからの最終的なデータの書き込み先が他ノード上のストレージになるケースでも、ローカルの半導体ストレージに書き込んだ時点で、VMの書き込み処理が完了する。