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写真●松下忠洋金融担当大臣
写真●松下忠洋金融担当大臣
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 日本におけるIFRS(国際会計基準)適用の在り方に関して議論している金融庁企業会計審議会は2012年6月14日、総会・企画調整部会合同会議を開催した。金融庁が挙げた11項目の論点(関連記事:IFRS強制適用について11論点を提示、企業会計審議会が開催)に関する議論を一通り完了、議論をまとめた論点整理案を示した。同案では「委員の意見にかなりの隔たりがある」ため、「さらに審議を継続して議論を深める必要がある」とし、今後も議論を継続する方向性を打ち出した。

 論点整理案の正式名称は「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方についてのこれまでの議論(中間的論点整理)(案)」。今回を入れて計9回開催された合同会議での議論を13ページに要約し、今後の議論の方向性を示した。

 論点整理案ではIFRS適用のあり方について、「その目的やわが国の経済や制度などにもたらす影響を十分に勘案し」つつ、「最もふさわしい対応を検討すべきである」とする。検討する際は「連単分離、中小企業等への対応を前提」として、「わが国会計基準のあり方を踏まえた主体的コンバージェンス(収斂)」や「(IFRS)任意適用の積み上げ」を図りつつ進める必要があるとしている。

 特にIFRSの適用対象を連結財務諸表のみとし、単体(個別)財務諸表は対象としない連単分離については、「連単分離が許容されることが現実的である」と強調。中小企業に関しては、「IFRSの影響を受けないようにするというこれまでの方針を維持することが適当である」としており、金融庁側は「ここは委員の間で比較的議論が一致していると思う」と説明した。

 一方で、IFRSの開発に対する積極的な貢献や意見発信も重要であるとする。特に、IFRS財団が2012年10月に設立予定の東京サテライトオフィス(関連記事:IFRS財団の東京サテライトオフィスは2012年10月開設予定)について「有効に活用することが喫緊の課題である」と強調している。

 IFRS任意適用については「わが国においてはピュアなIFRSの任意適用を認めており、この点について、対外的にも積極的に発信していくことが重要と考えられる」とした。金融庁側のコメントには「強制適用」という文字は出てこない。