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過去1年間の、レンズ一体型デジタルカメラの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。販売は伸び悩んでいるが、平均単価は上昇傾向にある
過去1年間の、レンズ一体型デジタルカメラの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。販売は伸び悩んでいるが、平均単価は上昇傾向にある
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過去1年間の、薄型テレビの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。2012年3月以降は平均単価が改善している
過去1年間の、薄型テレビの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。2012年3月以降は平均単価が改善している
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BCNアナリストで主にデジタルカメラや薄型テレビなどAV家電を担当する道越一郎氏
BCNアナリストで主にデジタルカメラや薄型テレビなどAV家電を担当する道越一郎氏
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過去1年間の、パソコンの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。販売台数は比較的堅調だが、販売金額や平均単価は伸び悩む
過去1年間の、パソコンの平均単価の推移(折れ線グラフ)、販売台数の前年比(青の棒グラフ)、販売金額の前年比(赤の棒グラフ)。販売台数は比較的堅調だが、販売金額や平均単価は伸び悩む
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BCNアナリストで主にパソコンやスマートフォンを担当する森英二氏
BCNアナリストで主にパソコンやスマートフォンを担当する森英二氏
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 BCNは2012年6月13日、月例の調査データ説明会を開催した。同社は、全国23社の家電量販店など2369店のPOSデータを集計・分析しており、今回はデジタルAV製品やパソコンの平均単価の推移を中心に公表した。

 同社の調査によれば、デジタルカメラ、薄型テレビ、レコーダー(BD、DVDなど)は2012年1月以降、販売台数や販売金額が前年を下回っている月が多いものの、製品ごとの平均単価は持ち直しており、3年間の推移を見ても、下落幅が縮小している。単に価格の安い製品よりも、多機能や高性能といった付加価値の付いた商品の販売比率が向上しているからだという。

デジカメの平均単価はアップ

 デジタルカメラのレンズ一体型(コンパクトデジタルカメラ)は、2012年1月に1万3300円だった平均単価が、2012年5月には1万7000円まで回復した。レンズ交換型(一眼レフやミラーレス型など)のデジタルカメラも、6万3700円から7万400円に上昇。これは前年同月とほぼ同じ水準になる。ここ数年、デジタルカメラの平均単価は毎年2000~5000円ほど下落していたが、下げ止まりの兆候が見える。

 BCNでは、下げ止まりの理由の一つとして、高付加価値製品の販売比率が高くなったことを挙げた。例えば、1920×1080ドット(フルHD)の解像度で動画を撮影できる機種の販売比率(2012年5月)が、レンズ交換型で90.9%、レンズ一体型でも57.7%に達し、それぞれ前年の同時期と比べると20ポイント以上増えている。また、レンズ一体型では10倍以上の光学ズームを備えた機種の販売比率が39.8%(前年同月は27.7%)、1600万画素以上の機種が56.8%(同22.8%)と、それぞれ増えた。こうした高機能な機種の販売数が増えたことが、平均単価の下げ止まりにつながっているという。

薄型テレビやレコーダーも下げ止まる

 薄型テレビは、地上デジタル放送への切り替えが完了した2011年8月以降、販売台数・金額とも大幅に低迷している。しかし、平均単価は2012年1月の4万3800円から5月には4万9600円まで回復した。1年前からの下落幅は5200円で、過去2年間、毎年2万円以上下落していたのに比べると、下げ止まっている。特に30~50型の平均単価が回復している。

 BCNアナリストの道越一郎氏は、「昨年の地上デジタル放送移行後に残っていた在庫のだぶつきが冬から春にかけて解消し、需給のバランスが取れてきたのではないか。32型前後の格安製品は利益が出ないので、各社ともそれ以外の製品を増やすよう調整しているはず」と解説した。実際に、録画、立体視(3D)、インターネット接続、映像の倍速駆動など、付加価値が付いた製品の販売比率が2012年以降、拡大している。このほか、レコーダーについても、販売単価の下落スピードが落ちていることを示した。

パソコンは夏モデルの出荷遅れが響く

 一方、パソコンの平均単価は2012年1月の7万300円に対し、5月は6万6400円と、下落が続いている。BCNアナリストの森英二氏は、「(例年4月下旬から5月上旬にかけて発売される)夏モデルの発売が1カ月ほど遅れたのが大きな要因。今後、夏モデルが本格的に登場すれば徐々に戻るとは思う」と原因を分析。また道越氏は、「パソコンの役割は依然として代わり映えがせず、コモディティ化が進んでいる。タブレットが登場すればさらに価格が下落する可能性がある。価格を上昇させる芽が見えていないという点では、パソコンについては危機感を感じている。もっと人々をワクワクさせる製品が出ないと、このままパソコン市場は衰退しかねない」と懸念を表明した。

 Windows 8の発売による影響について、森氏は「買い控えが起きるのか、あるいはWindows 7への駆け込みが起きるのかまだ分からない。新しいユーザーインタフェースをユーザーが好感するかどうかによる」と、見通しを述べた。

 iPad、Android、Windowsを搭載したタブレット端末は、2012年5月の段階で前年同月比173%と、引き続き好調を維持している。また、スマートフォンも2012年5月は新製品がほとんど出なかったにもかかわらず、前年同月比で246%と伸ばした。