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写真1●機械遺産第54号に認定された「卓上複写機リコピー101」。外側のケースは木製(写真提供はリコー)
写真1●機械遺産第54号に認定された「卓上複写機リコピー101」。外側のケースは木製(写真提供はリコー)
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写真2●「卓上複写機リコピー101」の内部(同)
写真2●「卓上複写機リコピー101」の内部(同)
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 日本機械学会は2012年7月23日、リコー(当時の社名は理研光学工業)が1955年に発売した「卓上複写機リコピー101」(写真)を、機械技術発展や国民生活向上に貢献した「機械遺産」の第54号として認定すると発表した。現物はリコー沼津事業所沼津コミュニティーホール(静岡県沼津市)で保存・一般公開されている。

 リコピー101はリコーが事務機器の総合メーカーとして成長する起点になったコピー機である。それまでのオフィスでは、文書や伝票の複写については手作業による転記が一般的で、作業時間の増大や転記ミスの発生が効率化の妨げになっていた。これを自動化することで、事務作業の生産性を大幅に向上させた。

 リコピー101は国内初の露光・現像一体型ジアゾ湿式複写機で、1分間に5枚分の複写が可能だった。1955年当時のジアゾ複写機は一般に大型で、現像にアンモニアガスを使っていた。リコピー101は卓上に置ける小型で無臭現像を実現し、オフィスへの複写機設置を容易にした。紙送りローラーに溝を付けるなどの独創的な機構によって、紙詰まりやしわの発生を防ぐ工夫をしていたことも、機械遺産認定の理由になった。

 今回新たに機械遺産に認定されるのは、リコピー101のほかに「池貝工場製第1号旋盤」(現存する最古の動力旋盤、東京都台東区の国立科学博物館蔵)、「ステンレス鋼製車両群」(東急5200系と7000系、横浜市の総合車両製作所蔵)、「吉野山ロープウェイ」(奈良県吉野町で運行中)、「ウォシュレットG(温水洗浄便座)」(北九州市のTOTO歴史資料館蔵)。8月7日に正式な認定式典を行う。日本機械学会による認定は2007年からで、今回の認定5件を含め、機械遺産は計55件となる。

[リコーの発表資料]
[日本機械学会の「機械遺産」Webサイト]

■変更履歴
第3段落で「1955年当時のジアゾ湿式複写機は」としていましたが、「1955年当時のジアゾ複写機は」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2012/07/26 12:12]