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写真1●インターネットイニシアティブの松本光吉 執行役員マーケティング本部長(写真:井上裕康)
写真1●インターネットイニシアティブの松本光吉 執行役員マーケティング本部長(写真:井上裕康)
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 「東日本大震災以降、パブリッククラウドの導入意欲が高まり、既に市民権を獲得している。今後は“持たないプライベートクラウド”に関しても、高い成長が見込まれる」。インターネットイニシアティブ(IIJ)の松本光吉執行役員マーケティング本部長(写真1)は、日経BP社主催の「日経BP Cloud Days Tokyo 2012 SUMMER CONFERENCE(CDT2012夏)」の講演でこう力説した。

 IIJはクラウドサービス「IIJ GIO」を提供する。パブリッククラウドでは700社、1100事例の実績があるという。2012年8月には、「持たないプライベートクラウド」をコンセプトにした、「IIJ GIO コンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ」を発売する(関連記事)。ユーザーは「IIJ GIO」のクラウド上で、オンプレミス環境と同じように、OS、ミドルウエア、アプリケーションの設計や構築を自由に実施することができる。

 「当社は3年間にわたりクラウド事業を営んできた。ユーザーが使いたいクラウド環境を適材適所で提供できる基盤がようやく整ってきた」と、松本執行役員は強調する。

「投資対効果を得るためには規模が重要」

 さらに松本執行役員は、同社が「IIJ GIO」を開発・運営するうえで注意している9つのポイントとして、(1)経済性、(2)データセンター、(3)サーバー、(4)ハイパーバイザー、(5)ストレージ、(6)ネットワーク、(7)ソフトウエア、(8)保守、(9)人材育成---について解説。「ユーザー企業にも参考になるはずだ」(松本執行役員)とした。

 経済性に関しては、クラウドを構築する際、投資対効果を得るためには規模が重要と説明。1000台以上のサーバー導入が1つの目安という。データセンターについては、ディザスタリカバリー(DR)やBCP(事業継続計画)の観点での検討を強調した。サーバー関連では、マルチベンダー調達でベンダーロックインを防ぐとともに、仮想化ソフトがサポートする環境を適切に準備するため、インテルCPUのロードマップにも注意を払う必要があると指摘した。

 ハイパーバイザーは、WebアプリケーションなどにはOSS(オープンソースソフトウエア)、エンタープライズ向けにはVMwareといった具合に、適材適所な選択が必要と強調。ストレージについては、データ移行などの関係から、サーバーほどは簡単に多様な機種を選定することはできないと話し、用途ごとでベンダーや機種を選定しているという。ユーザーとデータセンター間のネットワークについては、素早く適切な通信事業者を選択するため、アクセスポイントと各通信事業者のSLA(Service Level Agreement)の把握を重視している。

 ソフトウエアは、ITベンダーごとのライセンスポリシーに注意する必要があるという。特に料金について、一括で購入するよりも月額課金での支払いの方がトータルで高額になる場合もあり、注意深く確認する必要があるという。保守は、コストの観点から、冗長構成を組むハードウエアに関しては、ベンダーが提供する平日9~17時の標準サポートで問題ないという姿勢を示した。人材育成については、新技術の獲得と既存システムの運用などをバランス良く経験させることが重要と説いた。