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 米IHS iSuppliは現地時間2012年9月25日、米Appleの新型スマートフォン「iPhone 5」の実機を分解して調査した原価分析結果(推定値)を発表した。これに先立ちIHS iSuppliはAppleから公表された仕様や部品供給業者からの情報を元に分析する「仮想分解」を行って製造原価を予測していたが、実機分析の結果、事前予測値と一致していることが確認できたとしている。

 それによると、iPhone 5の16Gバイトモデルの推定部品原価は199ドル、32Gバイトモデルは209ドル、64Gバイトモデルは230ドル。これに加え、それぞれのモデルには8ドルの製造コストがかかっている。

村田製作所、エルピーダ、ソニーなどが部品供給

 IHS iSuppliが分解したiPhone 5では、多くの部品メーカーが前モデルの「4S」と同じで、韓国Samsung Electronics、米Qualcomm、村田製作所、独Dialog Semiconductor、米Texas Instruments、伊仏合弁STMicroelectronics、米Cirrus Logicなどがサプライヤーとなっている。その一方で、A6プロセッサーから電子コンパスに至るまで、ほぼすべての部品が刷新されていることが分かったという。

 新たにiPhoneの部品サプライヤーに加わったのは、米SanDisk、エルピーダメモリ、ソニーなど。NAND型フラッシュメモリーはこれまでSamsungが供給していたが、IHS iSuppliが分解したiPhone 5ではSanDisk製が確認された。ただしSamsungや韓国SK Hynix、東芝もNANDフラッシュメモリーを供給している可能性があるという。

 またSDRAMはこれまでSamsungやSK Hynixが供給していたが、iPhone 5ではエルピーダメモリ製も加わった。このほかiPhone 4SではTDK傘下の香港Amperex Technology製バッテリーが使われていたが、今回分解したiPhone 5にはソニー製が入っていた。

 IHS iSuppliによると、iPhone 5ではほぼすべてのメーカーが設計の簡素化を図り、メカニカルパーツを減らす努力をしている。ただiPhone 5は多くのメカニカルパーツを組み込んでいるため、組み立て工程が複雑になっている。それでも製造コストを低く抑えられているのは、膨大な数の低賃金労働者を使っているからだとIHS iSuppliは指摘している。

[米IHS iSuppliの発表資料]