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 独Deutsche Telekomが米国における携帯電話事業に関して米MetroPCS Communicationsと交渉中であることを認めたと、複数の米英メディア(Wall Street JournalBloombergNew York TimesFinancial Timesなど)が現地時間2012年10月2日に報じた。Deutsche Telekomは米国子会社であるT-Mobile USAとMetroPCSを合併させ、新会社の株式の大半を取得する方向で協議しているという。

 関係者の話によると、Deutsche Telekom取締役会は10月3日に会合を開く予定。しかし交渉はまだ合意に至っておらず、話し合いが決裂する可能性もあることをDeutsche Telekomは強調している。

 合併が実現した場合、T-Mobile USAの加入者は現在の3320万人から4250万人に拡大し、米国でのシェア12%を獲得することになる。米国キャリア第4位という順位に変わりはないが、AT&TやVerizon Wireless、Sprint Nextelに対する競争力を高めることができる。

両社ともiPhoneの扱いはなし

 T-Mobile USAとMetroPCSのネットワークは異なる技術を採用しているが、MetroPCSが第4世代(4G)と呼ばれるLTEネットワークを既に展開していることはT-Mobile USAにとって次世代技術へと進む助けになる。ただし両社とも米Appleの「iPhone」を扱っていない点が大きな問題だとWall Street Journalは指摘している。

 T-Mobile USAは加入者離れに悩んでおり、その要因の1つとしてiPhoneを販売していないことが挙げられる。Deutsche Telekomは総売上高の約25%を占めるT-Mobile USAの立て直しを模索しており、2011年3月にT-Mobile USAを約390億ドルで売却することでAT&Tと合意したが、米司法省(DOJ)から独占禁止法訴訟が提起されるなど規制当局の強い反対に遭い、同年12月に売却計画を取りやめることを決定した(関連記事:AT&T、総額390億ドルのT-Mobile USA買収計画を断念)。

 Deutsche TelekomとMetroPCSが交渉中との報道を受け、MetroPCS株の終値は17.8%高の13.57ドルとなり、過去14カ月で最高値を記録した。Deutsche Telekomの株価は1.3%高の9.74ユーロで取引を終えた。一方、Sprint Nextelの株価は4.90ドルへと5.4%下落した。