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 ガートナー ジャパンは2012年10月3日から5日まで、都内でカンファレンスイベント「Gartner Symposium/ITxpo 2012」を開催している。初日となる3日には、同社のトップアナリスト3人による「ITリーダーよ、時機(とき)を逃すな」と題したリレー形式の基調講演が実施された。

写真1●ガートナー ジャパンの日高信彦社長
写真1●ガートナー ジャパンの日高信彦社長
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 基調講演に先立って、ガートナー ジャパンの日高信彦社長(写真1)がオープニングスピーカーとして登壇した。日高社長はまず、「今や多くの人々が情報端末を日常的に持ち歩き、ネットワークでつながり、膨大な量の情報をリアルタイムに共有している」と個人や社会のICT化が年々加速しながら急速に進んでいる現状を伝えた。

 日高社長は、「社会の変革は人と人が情報を共有することで起こる。言葉や文字、印刷、電話、テレビなどが過去に登場し、普及したときと同様に、今回の大きな変化が社会に変革を起こさないはずがない」と述べ、企業内でこの変革をどう受け止めて行動できるかが今後の競争力に大きな影響を与えることや、企業のCEO(最高経営責任者)の多くが既にこの変革を敏感に感じ取っているという調査結果が得られていることなどを解説。「こうしたCEOの期待にこたえるために、CIO(最高情報責任者)は自ら企業内で変革を起こしていく必要がある」と訴えた。

クラウドなど“四つのITパワー”が革命を起こす

写真2●米ガートナー リサーチのピーター・ソンダーガード シニアバイスプレジデント
写真2●米ガートナー リサーチのピーター・ソンダーガード シニアバイスプレジデント
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 日高社長に続いて登壇したのは、米ガートナー リサーチでシニアバイスプレジデント(SVP)を務めるピーター・ソンダーガード氏である(写真2)。ソンダーガードSVPは、「私たちは今、“コンピュータが人間のように働き始める”新しい時代を迎えている。ITを通じて経済を推進させる時代だ」と印象的なフレーズを使って語り始めた。ソンダーガードSVPによれば、その新しい時代の中核を担うのが「クラウド」「ソーシャル」「モバイル」「情報」という“四つのITパワー”だという。

 ソンダーガードSVPは、四つのITパワーについてそれぞれ現状や課題、市場規模の予測データなどを説明した。例えばクラウドについては、ビッグデータがクラウド分野のキラーアプリになりつつある一方、クラウドの進化や普及に伴ってサービスを提供しているベンダーの利益率が小さくなって淘汰が進むことや、「IT部門の多くがいまだにクラウドを信用していない」(同氏)ため、基幹アプリのクラウド化に踏み切れていない現状などについて言及した。

 同氏が提示した四つのITパワー(分野)のうち、今後数年間で特に数字的なインパクトが大きいのが「モバイル」分野である。ガートナーの予測によると、2016年には270億台以上のモバイルデバイスが地球上で稼働し、世界の労働者の2/3がスマートフォンなどを使ってモバイル環境で仕事をこなせる環境を得るという。従業員が個人所有の端末を会社に持ち込んで業務に利用する「BYOD」(Bring Your Own Device)の流れも加速し、2016年までには非PC端末が過半となり、その多くがBYODになるとしている。

 四つのITパワーはそれぞれ単独でも重要な要素ではあるものの、すべてを総合的に結び付けてIT戦略を考えることが非常に重要であることをソンダーガード氏は何度も強調していた。「密接に連携させること(「NEXUS」と表現)が“革命”をもたらすことになる」(同氏)。そして、これを実現するために「Focus」「Connect」「Lead」という三つのキーワードが重要になるというメッセージを残してスピーチを締めくくった。

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