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 米T-Mobile USAは現地時間2012年10月3日、同社とMetroPCS Communicationsとの合併に関して、同社親会社であるドイツDeutsche TelekomとMetroPCSが最終合意に達したと発表した。合併後の新会社は「T-Mobile」の名称を維持する。

 Deutsche TelekomがMetroPCSと交渉中であることは複数の米英メディアが報じていた(関連記事:米国でも携帯再編か?Deutsche Telekomが米子会社の合併交渉中と米英メディア報道)。

 合意条件のもと、MetroPCSの株主は15億ドルの現金(1株当たり約4.09ドル)と新会社の株式の26%を取得することになる。Deutsche Telekomは新会社株式の74%を所有する。

 Deutsche Telekomの監査役会とMetroPCSの取締役会は同計画をすでに承認しており、2013年前半の手続き完了を予定している。なお合併が実現するにはMetroPCS株主のほか、各当局の承認を得る必要がある。

 新会社は第4世代(4G)と呼ばれるLTEネットワークを中心に、サービスの拡充を図るとしている。サービス加入者数は約4250万人となり、2012年の売上高として248億ドル、調整後EBITDA(利子、税金、減価償却費控除前利益)として63億ドルを目指す。また60~70億ドルのコスト削減を見込んでいる。

 現T-Mobile社長兼最高経営責任者(CEO)のJohn Legere氏が引き続き新会社の社長兼CEOを務め、現MetroPCS最高財務責任者(CFO)兼副会長のJ. Braxton Carter氏が新会社のCFOに就任する。

 Legere氏は、公式ブログでMetroPCSとの合併について「生き残りのためではない。成功に向かうためだ」と述べている。

 Deutsche Telekomは、加入者が減少するT-Mobileの立て直しを模索し、2011年3月にT-Mobileを約390億ドルで売却することで米AT&Tと合意した。しかし米司法省(DOJ)から独占禁止法訴訟が提起されるなど規制当局の強い反対に遭い、同年12月に売却計画を取りやめることを決定した(関連記事:AT&T、総額390億ドルのT-Mobile USA買収計画を断念)。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、MetroPCSも今年の初め、米国キャリア3位のSprint Nextelが買収することで合意していたが、Sprint取締役会がこれを認めなかったため実現に至らなかった。現在3320万人の加入者を持つT-MobileはMetroPCSとの合併によりユーザー規模が拡大するものの、米国キャリア4位という順位は変わらない。

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