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写真●NEC、執行役員の保坂岳深氏
写真●NEC、執行役員の保坂岳深氏
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 NECは2012年11月7日、ビッグデータ分野の業務パッケージアプリケーションをSaaS(ソフトウエアアズアサービス)形式でクラウドサービスとして提供する「分析クラウドサービス」を発表した。第一弾として、11月7日から顔認識技術を店舗マーケティングに利用する業務アプリケーションを、1店舗当たり月額7万円(税別)からの料金で提供開始する。

 情報システムは現在、センサー情報や画像データなどの非構造化データが大量に蓄積される状況にあり、これをいかに活用するかが問われている。NEC執行役員の保坂岳深氏(写真)によると、ユーザーは「データの使い方が分からない」か「使い方は分かるがコスト負担に悩んでいる」かのいずれかであるという。

 こうした状況を受けてNECでは、データの活用方法を立案するサービス(2012年7月から提供)を強化(サービス期間を標準の3カ月から最大で50%削減)するとともに、コスト負担を軽減するために業務パッケージ型のデータ活用アプリケーションをSaaS型のクラウドサービスとして提供する「分析クラウドサービス」を新たに提供する。

 分析クラウドサービスでは、NECの商談ベースで需要が高い「マーケティング」「リスク管理」「運用・保守」の3分野に注力し、それぞれの分野について業務パッケージを開発。これを11月7日から順次、クラウドサービスとして提供していく。

顔認識(マーケ/リスク管理)や行動分析アプリをSaaSで提供

 分析クラウドサービスは、提供時期が早いものから順に、(1)「顔認識技術活用マーケティングサービス」(月額7万円から、11月7日開始)、(2)「不審者監視セキュリティサービス」(個別見積もり、2013年1月末開始)、(3)「テレマティクスサービス」(個別見積もり、2013年3月末開始)、---である。

 (1)顔認識技術活用マーケティングサービスでは、来店客を撮影した映像から顔を抽出し、個々の顔データ同士が同一人物かどうかを自動的に検出する。また、顔の特徴から、性別や年齢層といった付加情報を検出する。これにより、例えば、年代別来場者数と売上額(POSデータ)をクロス集計できる。どの時間帯にどの層に向けて販売を強化すべきかが分かる。別途、必要に応じて、店舗にカメラを設置したりデータ連携の仕組みを用意するといったシステム費用がかかる。

 (2)不審者監視セキュリティサービスも、顔画像の認識技術を利用した業務アプリケーションパッケージである。不審者の顔画像を登録することで、過去の映像データやリアルタイムの撮影データから同一人物のデータを検索/抽出する。大型ショッピングセンターやビル管理などに向く。(3)テレマティクスサービスは、自動車の移動履歴などから行動パターンを分析する業務アプリケーションである。

分析エンジンの優位性をアピール

 分析クラウドサービスの意義についてNECでは、「データ分析の基盤ミドルウエアの提供だけでなく、データを分析/活用する業務アプリケーションの層(レイヤー)でパッケージ化/SaaS化するケースは珍しい」としている。さらに、これを可能にする要素技術として、NECが開発したデータ分析エンジン群の優位性をアピールする。

 例えば、分析クラウドサービスで利用するデータ分析技術として、NECは以下の五つを挙げる。インバリアント分析(任意の二つの計測値同士の相関関係をモデル化)、顔画像解析、行動分析(人やモノの位置・移動履歴などからパターンを抽出)、異種混合学習(データの関連性を見つける技術)、テキスト含意認識(二つの文が同じ意味を含むかどうかを判別)、---である。