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写真●IFRS財団のエグゼクティブ・ディレクターを務めるイェール・アルモグ氏
写真●IFRS財団のエグゼクティブ・ディレクターを務めるイェール・アルモグ氏
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 「米国がIFRS(国際会計基準)に移行するのは、確かに簡単ではない。だが乗り越えられない大きな問題はない。IFRSを採用したほうが、米国にとってメリットが大きいと考えている」。2012年11月16日のIFRS財団アジア・オセアニア・オフィス開所式に合わせて来日した、IFRS財団のエグゼクティブ・ディレクターを務めるイェール・アルモグ氏(写真)は、米国のIFRS適用に関する報告書に対するIFRS財団の見解を解説した。

 IFRS財団は10月22日に、「IFRSに関するSEC最終スタッフ報告書についてのIFRS財団スタッフの分析(スタッフ分析)」を公表している。スタッフ分析は、米SEC(証券取引委員会)が7月13日に公表した「米国の発行企業の財務報告制度への国際財務報告基準の組み込みに関する検討のためのワークプラン最終スタッフ報告書(報告書)」に対するIFRS財団の“回答”文書だ。アルモグ氏は報告書作成の責任者を務めた。

 SECの報告書は、米国企業がIFRSを採用することについて判断を下さずに、IFRSを策定するIASB(国際会計基準審議会)やIFRSそのものの問題点や課題を分析している(関連記事:IFRS導入の可否を決めなかった米国(上)同(下))。

 アルモグ氏はIFRS財団がスタッフ分析を作成した経緯について、「SECが報告書を公表したその日にIFRS財団の上層部から、報告書に対する回答文書を作成せよと言われた」と話す。「報告書が挙げた課題を克服できるか、IASBに求めている事項を実行できるかを全て考えるよう指示を受けた」(アルモグ氏)。IFRS財団がSECの文書に対する返答を公開した理由について、「スタッフ分析は内部的な報告書だが、米国の組織が真剣に分析した文書に対する回答であり、IFRSを適用するすべての国に参考になるとの考えで公表した」(同)とした。