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 KDDI研究所、東海大学、NEC、日立製作所、早稲田大学の共同研究グループは2013年1月9日、災害発生時に自治体が行う被災者支援業務を、クラウドサービスを用いて行うことを可能とする情報セキュリティ技術を3つ開発したと発表した。今月から、東日本大震災被災地域を対象に、同技術を用いた住民参加型の実証実験を開始する計画だ。

 今回、共同研究グループが発表したのは、(1)「平常時の認証方式に依存しない、クラウド向けの柔軟で安全な認証を実現する認証基盤技術」(早稲田大学と日立が共同開発)、(2)「クラウドを活用した災害関連情報の自動振り分け技術」(NECとKDDI研究所が共同開発)、(3)「クラウド上でのプライバシー保護型災害対応支援技術」(東海大学とNECが共同開発)の3つの新技術だ。いずれも、総務省の委託研究「災害に備えたクラウド移行促進セキュリティ技術の研究開発」のプロジェクトで開発された。

 「平常時の認証方式に依存しない、クラウド向けの柔軟で安全な認証を実現する認証基盤技術」は、確保可能な認証方式を用いて、その認証結果と、利用時間、利用回線、認証の成功/失敗履歴などの情報を照合し、総合的に認証レベルを算出する認証技術だ。災害発生時に避難所などで被災者支援業務を行う自治体職員が、平常時の認証方式を利用できない場合でも、確保可能な認証方式を用いて住民情報へ安全にアクセスすることを可能にする。実証実験では、同認証基盤と平常時の認証サーバーをID連携させて、臨時端末から業務サーバーへのアクセスを試みる。

 「クラウドを活用した災害関連情報の自動振り分け技術」は、災害発生時に、被災地域住民がソーシャルサイトなどに投稿する情報に対して、スマートフォンなどの投稿端末側で「災害情報」「救急情報」などのラベル付けを行う技術だ。ラベル付きで投稿された情報は、クラウド上のサーバーがラベルの種類や位置情報を参照して振り分けを行う。実証実験では、地域住民がTwitterなどのミニブログに投稿する情報に自動ラベル付与を行い、クラウド上で自動振り分けを実施する。

 「クラウド上でのプライバシー保護型災害対応支援技術」は、個人情報などの機密データを暗号化したまま処理する技術。実証実験では、災害で住居を失った被災者に対して、個人情報を活用して適切な住居を斡旋するシステムに、同技術を適用する。