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写真●富士通、クラウドプラットフォーム開発本部長、執行役員、今田和雄氏(写真:井上裕康)
写真●富士通、クラウドプラットフォーム開発本部長、執行役員、今田和雄氏(写真:井上裕康)
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 「モノの競争から付加価値サービスの競争へと移っている現在では、個人による経験や勘ではなく、組織的/科学的にデータを活用しなければならない」──。富士通でクラウドプラットフォーム開発本部長を務める今田和雄氏(写真)は2013年2月28日、IT展示会「Cloud Days Tokyo/ビッグデータEXPO/スマートフォン&タブレット」で講演し、企業を取り巻く環境の変化について解説した。講演では、クラウド活用事例や富士通の製品/サービスも紹介した。

 冒頭で今田氏は、ユーザー企業がクラウドを欲する前提として、ユーザー企業を取り巻く環境の変化について解説した。企業のグローバル化(海外展開)、商品自体の変化(付加価値サービスの提供)、仕事のスタイルの変化(組織によるデータ活用)、などの変化が起こっているという。

 第一に、あらゆる業種でグローバル化が進んでいるという。2004年時点のグローバル企業数では製造業が非製造業を上回っていたが、その後は非製造業の伸びが高い。2007年には逆転し、非製造業のグローバル企業数は2010年まで年率6.6%で伸びているという。

 第二に、商品自体の変化を挙げる。「モノの競争から付加価値の競争へと変化している」(今田氏)。コモディティー化が進むことで商品自体の価格は下落、この5年間で薄型テレビの価格は6分の1に、小型デジタルカメラの価格は2分の1になったという。こうしたなかで、撮影データをクラウドに保存するサービスといった新たな付加価値が必要になるという。

 第三の環境変化が、ビジネススタイルの変化である。従来型の属人的な経験や勘に頼ったスタイルは終焉を迎え、チームの総合力を生かして科学的にデータを活用する時代へと移っているという。

 こうした環境の変化に対してはクラウドが有効だが、「クラウド側も進化を遂げている」と今田氏は説明する。ハードウエアの価格性能比は、一昔前と比べて、CPUで20倍、ストレージで33倍、メモリーで30倍、ネットワークで13倍に向上したという。さらに、ソフトウエアも、Hadoop、インメモリーデータベース、CEP(複合イベント処理)といった、ビッグデータ分析に使える技術が成熟してきた。

時限クーポンなどのクラウド利用事例を紹介

 続いて今田氏は、クラウドを上手に活用した事例を5つ挙げて紹介した。

 1つめに紹介した事例は、キヤノン。複合機のユーザーに対して運用管理機能をSaaS型で提供しているという(プラットフォームとなるIaaSには富士通のFGCP/S5を利用)。運用監視などに加えて、CRM(顧客情報管理)のSaaSであるSalesforceと連携し、Salesforceのデータを利用して帳票を作成/印刷する機能も提供している。

 2つめに紹介した事例は、ある製造業。仕様書や設計データをクラウドで共有し、生産効率を上げたという。3つめの事例は、富士通の社内事例。クラウドを使って、社員17万人のメール環境とグループウエア環境を統一した。4つめは、NTTドコモのコンテンツ配信サービス。スマートフォンやタブレット向けに学習コンテンツを配信するもので、ダウンロード数は35万件に達した。

 5つめに紹介したのは、位置情報を利用した情報提供サービス「イマナラ!」を提供するロケーションバリューである。飲食店舗などに向けて、「今から30分以内に来店すれば30%割引」といった時限クーポンによる集客サービスを提供する。顧客が来ない時間帯などの閑散期に時限クーポンを発行することで、収益性が高まるという仕組みだ。

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