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 米Dellは現地時間2013年4月19日、投資会社の米Blackstone Management Partnersを中心とするグループが同社に対する買収案を撤回したことを明らかにした。Dell取締役会の特別委員会は、Blackstoneから最終的な買収案の申請を行わないことを決定したとする通知を4月18日付けで受け取った。

 Dellは2013年2月に、同社創業者で最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏とプライベートエクイティ会社の米Silver Lake Partnersを中心とする企業連合が、同社をレバレッジドバイアウト(LBO)方式で買収することで最終合意したことを発表。買収総額は約244億ドルで、合意条件のもとではDellの株主は普通株1株につき現金13.65ドルを受け取る(関連記事:Dell、約244億ドルで株式非公開化へ、Microsoftが20億ドルを融資)。

 その後、より有利な条件の買い手の有無を確認する猶予期間(go-shop期間)に、BlackstoneのグループとIcahn氏が率いるグループがそれぞれ買収案を申し出た。その際、Blackstoneは米Francisco Partnersおよび米Insight Venture Partnersと協力して、Dellの株式を1株13.65~15ドルで買い取ることを提案。一方Icahn氏は、Dell株式の58%を15ドルで購入する意思を示した(関連記事:Dell、創業者による非公開化計画への2対抗案を受領したと正式発表)。

 しかし今回、Blackstoneは「Dellが市場における強力な地位を持つ主要グローバル企業の1つだと今でも確信しているが、3月22日に買収案を提示して以来、数々の重要な懸念要因が浮上した」として、これ以上のプロセスに参加しないことを通知した。その理由としてBlackstoneは、2013年第1四半期におけるパソコン市場の出荷台数が14%減少したこと、Dellが2013年の営業利益見通しを37億ドルから30億ドルに下方修正するなど同社の収益が急速に縮小していることなどを指摘した。

 Blackstoneが買収合戦から降りたため、Michael Dell氏とSilver Lakeによる買収計画の対抗は、Icahn氏のグループのみとなる。Icahn氏は今月、Dellに対する出資比率を巡って同社特別委員会と合意を結んだ(関連記事:著名投資家のIcahn氏、出資比率の制限でDellと合意、代わりに他の株主との協議が可能に)。Icahn氏とそのグループはDellに対する出資比率を10%超に引き上げる株式買い増し、あるいは株式の合計保有率が15%超となる他の株主との合意が禁じられる。Dell特別委員会は委任状争奪戦を回避したい考えだが、Icahn氏は合意の際にも「まだ委任状争奪戦を実施する権利があることを明確にしておきたい」と述べている。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、Blackstoneの買収案撤回の報道を受け、4月19日におけるDell株式の終値は前日比3.9%安の13.40ドルとなった。

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