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 米Yahoo!と米Tumblrは現地時間2013年5月20日、Yahoo!がTumblrを約11億ドルで買収することで最終合意に達したと正式に発表した。今年後半に手続きを完了する見込み。同買収計画については、複数の米メディアが5月19日に報じていた(関連記事:米Yahoo!の取締役会がTumblrの買収を承認、海外メディア報道)。

 Tumblrは買収後も独立した企業として運営を継続し、製品、サービス、ブランドを維持する。「本社も移動しないし、チームもロードマップも、そして使命も変わらない。何が変わるかといえば、Tumblrはよりいっそう加速する」とTumblrのDavid Karp最高経営責任者(CEO)は述べている。

 Tumblrは2007年に設立され、米ニューヨーク市に本社を置いている。同社のサービスでは、写真や動画、テキスト、音声、Web記事の引用、リンクなどを手軽に投稿でき、ブログとソーシャルブックマークを組み合わせたスタイルが人気を集めている。Webサイトのほか、Android、iOS、Windows Phone向けアプリケーションも公開している。

 月間ユニークビジター数は3億人を超え、毎日12万人が登録し、1秒あたりの投稿数は900件にのぼる。Tumblrユーザーの半数以上はモバイルアプリケーションを使っており、1日あたり平均7セッションの利用がある。

 買収により、TumblrはYahoo!のパーソナライズ技術・検索インフラにアクセスできるようになる。一方Yahoo!は、Tumblrの500億にのぼるブロク投稿を自社メディアネットワークや検索サービスの対象に含める。これによりYahoo!は、月間ビジター数を約50%増の10億人以上に拡大し、トラフィックを約20%引き上げられると期待している。

 Yahoo!のMarissa Mayer CEOは、ソーシャルメディアサービスの開発に力を入れており、これまでも人材獲得を目的として小規模の買収を行っている。Tumblrの買収が成立すれば、Mayer CEO就任以降最大の買収案件となる(関連記事1:米Yahoo!、元従業員が設立した新興企業を買収、パーソナル機能を強化/関連記事2:米Yahoo!、17歳の起業家が設立したモバイルアプリ開発企業を買収)。

 米メディアの報道(New York Times)によると、買収額11億ドルは大きな賭けだと見る向きも多い。Tumblrの昨年の売上高は推定1300万ドルだった。今年は売上高1億ドルを目指しているが、第1四半期は1300万ドルの売上げにとどまった。

 しかしTumblrは昨年広告掲載を始めたばかりで、広告収入拡大の可能性を秘めている。Tumblrは、サイトの美しさを妨げる広告を載せることに対しては慎重な態度を取っている。一方Yahoo!は、Tumblrの広告販売に2500人の営業人員を投じる意向を示している(米Wall Street Journalの報道)。

[発表資料(Yahoo!のプレスリリース)]
[発表資料(Tumblrのプレスリリース)]
[関連記事:Yahoo!はTumblr買収で何を手に入れられるか ]