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 検索分野における米Googleの欧州競争法違反問題を巡って、Googleが欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)に提出した是正案はいっそうの改善を求められる見通しだと、複数の米英メディア(Wall Street JournalReutersNew York Timesなど)が現地時間2013年5月28日に報じた。

 ECは2010年11月、米Microsoftや欧州の価格比較サイトなどの垂直型検索サービス企業の苦情に応じ、GoogleがWeb検索およびオンライン検索広告市場における独占的地位を乱用している疑いがあるとして調査を開始した。2012年5月に4点の重要な懸念を示した上で、罰金を科さずに解決する機会を与えるとして対応策の原案を提示するようGoogleに促した。2013年3月に、これら懸念について競争法違反にあたるとの初期判断をGoogleに通達。Googleは4月前半に最終的な是正案を提出し、ECは同是正案に対する業界やユーザーからの意見募集期間を1カ月間設けた(関連記事:欧州委、Googleが提出した検索関連の是正案について意見募集を実施へ )。

 意見募集は4月26日から5月26日までの予定だったが、6月27日まで1カ月延長された。ECのJoaquin Almunia競争政策担当副委員長は、「競合社などからのフィードバックを分析したのち、ほぼ100%の確率でGoogleに是正案の改善を要求する」と欧州議会に伝えたという。

 Googleの是正案では、同社は今後5年間にわたり、自社専門サービスへのリンクにラベルを付けたり、枠で囲ったりするなどして、ユーザーが通常の検索結果とGoogleの宣伝リンクをはっきり区別できるようにする。また、自社専門サービスのリンクの近くに、3つの競合する専門検索サービスへのリンクを掲載する。

 そのほか、すべてのWebサイトに対し、コンテンツがGoogleの専門検索サービスに使用されることを拒否できるオプションを提供する。パブリッシャーにGoogleからのみ検索広告を取得することを強要せず、競合検索プラットフォームを含めた検索広告キャンペーンの展開および管理を制限しないことも提案している。

 Wall Street Journalの別の記事によると、ラベル付けはほとんど効果が無いというのが大方の意見だ。Microsoftが支援する業界団体ICOMPは「単なるラベル付けはなんの解決策にもならない。Google自身の垂直サービスも含めてすべてのWebサイトに同一のランキングポリシーを適用するべきだ」と批判。一方Googleは、「当社の提案は4つの懸念に対応した内容になっていると確信している」と述べている(米InfoWorldの報道)。

 承認を受けた是正案は法的拘束力を持つことになる。Googleが是正内容に違反した場合、年間総売上の最大10%に相当する罰金が科される。

 なお、ECはGoogleのモバイルプラットフォーム「Android」に関しても、MicrosoftやフィンランドNokia、米Oracleなどで構成された企業連合「FairSearch」から申立を受けているが、Almunia氏は「正式な調査を始めるか否か、まだ決定していない」と答えた。